昔に比べると格段と精度が高くなっている波予報。気象の急激な変化により予報が外れることもありますが、CTイベントの開催予想なんかを考えれば精度の高さは概ね納得ではないでしょうか。
それでも、なお高みを目指そうとベルズビーチでリップカールプロが開催中、サーフセンス(Surf Sense)と呼ばれるブイの実験が行われました。
サーフセンスとは、リアルタイムで波の動きのデータをストリーミング可能なデバイスとなっていて、セットの本数、頻度、高さを測定します。
現時点ではテスト段階中というサーフセンスについて、創業者のネイザン・アドラーは以下のように言及。
波予報は必ずしも正確ではないから、サーフセンスを併用することで精度が増すことになるんだ。
デバイスはインターネットで繋がっているから、クラウド上でデータ処理を行い、ローカルビーチにデータ送信が可能になる日が来るだろう。
現時点においてサーフセンスはセンチメーター単位でスウェルを計測可能であり、今後はさらに発達することになる予定とのこと。
テスト段階としてリップカールプロ開催時にベルズビーチにサーフセンスを設置した場所は、ビーチから沖合およそ600メートル。一カ所に設置すれば、1キロまでカバーできると言います。
サーフセンスの情報活用でサーファーが受ける恩恵は、例えばスマートウォッチを身に付けて海に入れば、リアルタイムでセットが入るタイミングが分かるようになる可能性があるとか。
もちろん、利益を被るのはサーファー限定ではありません。海で遊んでいる海水浴客なども、急激なコンディションの変化を事前に知ることができ、安全に楽しむことができます。
また、ボート利用者の出港や帰港のタイミングを計る上でも重要な指針となることは間違いありません。
常に変化し続ける海のコンディションをリアルタイムで把握することで、より安全を確保できるというサーフセンス。
今年中にオーストラリアの各州に少なくとも1台は設置してテストを続け、更なる発展を目指しているとのことです。
サーファー目線で見れば、スマートウォッチを付けたサーファーがいきなりアウトにパドルを始め、他のサーファーが追随する光景を想像したらシュールな感じもしますが興味深いですね。
参照記事:Surf condition reporting device Surf Sense tested at Bells Beach
All Photos: Surf Sense