サーフィン史上初のオリンピックの金メダリストであり、5度もワールドタイトルを獲得しているカリッサ・ムーアが著名アスリートを抑えてスポーツ界のオスカー、サリバン賞を受賞。
サーファーとして、ハワイアンとして史上初の快挙を成し遂げた。
サリバン賞とは?
1930年から今年で92回目を迎えるサリバン賞、正式名称『AAUジェームス・E・サリバン賞』はアメリカの大学またはオリンピックレベルで最も優れたアスリートに贈られている歴史ある賞。
AAUはアマチュア陸上競技連盟の略で、ジェームス・E・サリバンは全米体育協会の創始者であり代表。
1930年に彼の栄誉を称え、この賞が設立された。
アメリカに限られるために音楽のグラミー賞、映画のアカデミー賞とは違うが、スポーツ界のオスカーと呼ばれるほど名誉ある賞だ。
過去の受賞者リストを見ると陸上、競泳、スピードスケート、フィギュアスケートなどオリンピック競技のメインや、アメリカで人気のアメフトが多い。
今年のノミネートはカリッサの他、オリンピックレスラーのジョーダン・バローズ、カレッジフットボールのハイズマン賞を受賞したクォーターバックのブライス・ヤング、NCAAソフトボール年間最優秀選手のジョセリン・アロ、NCAA野球年間最優秀選手のイバン・メレンデス。
カリッサはアメリカの英雄的存在のアスリートを抑え、サーファーとして、ハワイアンとして史上初のサリバン賞を獲得したのだ。
デュークからカリッサへ
今回の受賞はサーフィン史上初のオリンピックの金メダリストという功績が非常に高く評価されてのことだろう。
それはハワイの英雄で競泳のオリンピックメダリスト、デューク・カハナモクにも繋がっている。
東京オリンピックで金メダルを獲得した時にも「ハワイアンとしては、デューク・カハナモクの夢が101年の時を経て叶い、サーフィンがオリンピック競技になったことは特別なこと」とカリッサは話し、数ヶ月後にはホノルルのビルの側面に二人の壁画が誕生した。
カリッサは2014年に『Surfers’ Hall of Fame』と呼ばれるサーファーの殿堂入りも果たしており、おおよそ獲得可能なすべての賞を手にしたことになる。
ハワイ州では1月4日が「カリッサ・ムーアの日)に制定されていることも付け加えておこう。
「AAUの皆さん、このような素晴らしい栄誉をいただき、本当にありがとうございます。最初に私がノミネートされたと聞いた時、凄いと感動しました。本当に名誉だし、感謝しています。ありがとうございました」
カリッサ・ムーア
『AAUジェームス・E・サリバン賞』公式サイト
https://www.aausullivan.org/
(空海)