【パリ五輪プロフィール】CT枠男子10名プラス2名

パリ五輪に出場する男子24名の内、CT枠は10名。
2023年のランキングが反映されている。

プラス、今回は2024年WSGのランキングで出場権を得たインドネシアの和井田理央、2024年WSGの男女別の優勝チームに与えられる追加枠で出場権を得たガブリエル・メディナも一緒に紹介する。

フィリッペ・トレド Filipe Toledo

Photo: ISA/Pablo Franco

ブラジル代表
生年月日:1995/4/16(29歳)
身長:175cm
体重:70kg
出身地:ブラジル/サンパウロ

五輪初出場。2023年CT枠で獲得。
2013年に17歳でCT入りを果たし、すぐにタイトル争いの常連になる。故郷ブラジルから家族でカリフォルニアのサンクレメンテに移住。二人の子供に恵まれている。
ツアーでは当初は小波でのエアリアルが注目され、小波最強のサーファーと言われていたが、2017年の南アフリカ「J-Bay」のCTで卓越したレールサーフィンを披露して優勝したのをきっかけにそのイメージを払拭した。

2022年にブラジリアンとして4人目となるワールドタイトルを獲得した後、2023年もタイトルを防衛。2024年はハワイで食中毒で棄権した後、精神的な理由で1年の休止を発表。パリ五輪は久々のコンテストになる。
チョープーのようなバレルの波では結果を残していないが、休止の間に集中して練習していたため、侮れない存在ではある。

主な戦歴
2021年 CT第4戦『Boost Mobile Margaret River Pro』優勝
2021年 CT第6戦『Jeep Surf Ranch Pro』優勝
2022年 CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』優勝
2022年 CT第8戦『Oi Rio Pro』優勝
2023年 CT第2戦『Hurley Pro Sunset Beach』優勝
2023年 CT第7戦『Surf City El Salvador Pro』優勝


グリフィン・コラピント Griffin Colapinto

PHOTO: © WSL/Damien Poullenot

アメリカ代表
生年月日:1998/7/29(25歳)
身長:178cm
体重:78kg
出身地:アメリカ/カリフォルニア州 サンクレメンテ

五輪初出場。2023年CT枠で獲得。
カリフォルニアを代表するサーフタウン、サンクレメンテ出身の新世代サーファー。中学教師であり、同時に夏の間にサーフキャンプを運営していた父の影響でボディーボードから始め、自然にサーフィンに移行する。五十嵐カノアと同じスネークことジェイク・パターソンのコーチの元で成長。サンクレメンテ出身のCT選手で最も成功、東京五輪にも出場したコロへ・アンディーノという大きな先輩の存在もグリフィンの成功に貢献している。

2017年にQSトップとなり、2018年に19歳でツアーデビュー。CT4年目のポルトガルで初優勝をして以来、通算4勝。2024年は現在ランキング2位でケリー・スレーター以来のアメリカ人ワールドチャンピオンを期待されている。
2024年は3歳下の弟、クロスビーもCT入りを果たし、仲の良い兄弟としてYouTube配信も人気を博している。

主な戦歴
2022年 CT第3戦『MEO Pro Portugal』優勝
2022年 CT第7戦『Surf City El Salvador Pro』優勝
2023年 CT第6戦『Surf Ranch Pro』優勝
2024年 CT第3戦『MEO Rip Curl Pro Portugal』優勝


イーサン・ユーイング Ethan Ewing

Photo: ISA/Sean Evans

オーストラリア代表
生年月日:1998/9/2(25歳)
身長:178cm
体重:77kg
出身地:オーストラリア/QLD州 ノースストラドブローク島

五輪初出場。2023年CT枠で獲得。
2016年にWSLの『World Junior Championship』で優勝。ジュニア時だからアンディ・アイアンズのスタイルに似ていると言われ、2017年に18歳でCT入りを果たすが、ルーキーイヤーで苦戦して1年で脱落。
しかし、コロナ禍を挟んで2021年に返り咲きを果たしてから生まれ変わったようなサーフィンで2022年の南アフリカ「J-Bay」でCT初優勝を果たす。
翌年、2023年のベルズ戦での優勝は早くに亡くなった母、ヘレン・ランバートが1983年に優勝した大会でもあり、感動的な勝利となった。
2023年のチョープーで大会前の練習中にワイプアウトして椎骨骨折と診断されたが、驚異的な回復力で約1ヶ月後にはワールドタイトルを争う『Rip Curl WSL Finals』に出場して世界ランク2位となった。

主な戦歴
2022年 CT第9戦『Corona Open J-Bay』優勝
2023年 CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』優勝


ジョアオ・チアンカ Joao Chianca

PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

ブラジル代表
生年月日:2000/8/30(23歳)
身長:178cm
体重:75kg
出身地:ブラジル/サクアレマ

五輪初出場。
2022年にCT入りを果たすが、同年のミッドシーズンカットで脱落。しかし、翌年の2023年には返り咲きをして大活躍。開幕から2戦続けて3位に入り、第3戦のポルトガルでCT初優勝を成し遂げ、世界ランク4位でパリ五輪の出場権を得た。

2023年12月3日にオアフ島・ノースショアのバックドアで後頭部を海底のリーフに強打して病院送りになり、頭部右側の骨折、脳出血と診断された。リハビリの末、2024年春にオーストラリアで開催されたCS開幕戦『Bonsoy Gold Coast Pro』でコンテストに復帰。CTにも6月のエルサルバドル戦で復帰して5位に入る活躍を見せた。
ニックネームはチャンビーニョ。兄のルーカス・チアンカはビッグウェーブツアーで何度も優勝してチャンボの愛称で知られているトップ選手でもある。

主な戦歴
2020年『Volcom Pipe Pro』2位
2023年 CT第3戦『MEO Rip Curl Portugal Pro』優勝


ジャック・ロビンソン Jack Robinson

Photo: ISA/Sean Evans

オーストラリア代表
生年月日:1997/12/27(26歳)
身長:180cm
体重:81kg
出身地:オーストラリア/西オーストラリア州 パース

五輪初出場。ニックネームはロボ。3歳の時にサーフィンを始め、6歳で波の宝庫マーガレットリバーに移住。11歳の時にはオアフ島・ノースショアのパイプラインで写真を残している。15歳の時にCTにワイルドカードで出場。パイプマスターズのトライアルで優勝するなど10代の頃はウエスタンオーストラリアの神童と呼ばれていた。

2021年にCT入りを果たし、同年の最終戦で早くも優勝。2022年には地元マーガレットリバーでの優勝を含め、2勝を決めて世界ランク3位となる。
サーフィンはオールラウンドだが、特にチューブの波が得意でチョープーでも2023年に優勝経験ある。
五十嵐カノアととジュニア時代にチームメイトだったこともあり、親友であり、良きライバルでもある。2020年にブラジリアンのモデルと結婚して2024年に第一子を授かったばかりである。

主な戦歴
2021年 CT第7戦『Corona Open Mexico』優勝
2022年 CT第5戦『Margaret River Pro』優勝
2022年 CT第6戦 『Quiksilver Pro G-Land』優勝
2023年 CT第1戦『Billabong Pro Pipeline』優勝
2023年 CT第10戦『SHISEIDO Tahiti Pro』優勝
2024年 CT第2戦『Hurley Pro Sunset Beach』優勝
2024年 CT第5戦『Western Australia Margaret River Pro』優勝


ジョン・ジョン・フローレンス John John Florence

Photo: ISA/Pablo Franco

アメリカ代表
生年月日:1992/10/18(31歳)
身長:186cm
体重:79kg
出身地:アメリカ/ハワイ州・オアフ島ノースショア

東京五輪では直前の5月に左膝の手術。7月の開催に間に合わせるようにリハビリを行ったが、本領を発揮できないまま9位に終わった。2024年はCTで圧倒的な強さでランキングトップを走っており、チョープーでも2位とパリ五輪で東京五輪のリベンジを果たす可能性は十分にある。

パイプラインの目の前で育ち、神童と呼ばれて2016年、2017年と2年連続でワールドタイトルを獲得。2016年にはワイメアの『THE EDDIE』で優勝。トリプクルラウンは2011年の初獲得から合計4度獲得とありとあらゆる栄光を手に入れた彼が今一番欲しいのは五輪の金メダルだろう。
なお、私生活では2024年6月に第一子を授かり、父親になったばかりだ。

主な戦歴
2016年『The Quiksilver In Memory of Eddie Aikau』優勝
2017年 CT第2戦『Drug Aware Margaret River Pro』優勝
2019年 CT第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』優勝
2021年 CT第1戦『Billabong Pipe Masters』優勝
2024年 CT第7戦『Surf City El Salvador Pro』優勝


レオナルド・フィオラヴァンティ Leonardo Fioravanti

Photo: ISA/Pablo Franco

イタリア代表
生年月日:1997/12/8(26歳)
身長:180cm
体重:80kg
出身地:イタリア/ローマ

五十嵐カノアとはジュニア時代からチームメイトで大親友。私生活ではハワイのモデル兼実業家と結婚したばかり。
東京五輪は怪我で辞退したジョーディ・スミスの補欠として出場。CTでは毎年カットライン付近で苦戦しているが、パリ五輪の選手選考に関わる2023年はキャリア最高の9位となり、2大会連続の出場枠を獲得した。チョープーでは2023年のCTの3位が最も良い結果。

ナショナルチームで活躍していた兄の影響を受けて4歳でサーフィンを始め、ジュニア時代からポルトガルのU-12チャンピオンなどヨーロッパで数々のタイトルを獲得する。最も印象な優勝は2015年始めのハワイで2本の椎骨を骨折するキャリア最大の大怪我をした後、半年後に復帰して優勝した『VISSLA ISA World Junior』と話す。その優勝を始め、サーフィン界では珍しいイタリア人として歴史に残る記録を更新し続けている。

主な戦歴
2015年『VISSLA ISA World Junior』U-18優勝
2019年 QS10,000『Hawaiian Pro』優勝
2020年 CS『Sydney Surf Pro』優勝
2022年 CS第5戦『EDP Vissla Pro Ericeira』優勝
2023年 CT第1戦『Billabong Pro Pipeline』2位


ジョーディ・スミス Jordy Smith

Photo: ISA/Pablo Franco

南アフリカ代表
生年月日:1988/2/11(36歳)
身長:190cm
体重:88kg
出身地:南アフリカ/ダーバン

東京五輪は怪我で欠場したため、五輪初出場。ケリー・スレーターが抜けた後のCTで最年長の36歳。ツアー歴10年以上のベテランで、多くのシーズンでタイトル争いをして2024年もトップ5入りの可能性がある。

シェイパーでもある父親の元、3歳でサーフィンを始め、2006年にワールドジュニア優勝。2007年にQSチャンピオンとなり、2008年にCT入りを果たす。2010年に「J-Bay」でCT初優勝、翌年は連覇を達成した。
大柄な体型を活かした大きなマニューバーが特徴でエアリアルも得意とする。チョープーでは2017年、2019年の3位が最高位。
私生活では2014年に南アフリカのモデルと結婚してまだ小さな子供が一人いる。

主な戦歴
2010年 CT第4戦『Billabong Pro J-Bay』優勝
2011年 CT第4戦『Billabong Pro J-Bay』優勝
2013年 CT第3戦『Billabong Rio Pro』優勝
2014年 CT第8戦『Hurley Pro at Trestles』優勝
2016年 CT第8戦『Hurley Pro at Trestles』優勝
2017年 CT第3戦『Rip Curl Pro Bells Beach』優勝


マシュー・マクギリヴレイ Matthew McGillivray

PHOTO: © WSL/Tony Heff

南アフリカ代表
生年月日:1997/3/26(27歳)
身長:180cm
体重:73kg
出身地:南アフリカ/東ケープ

南アフリカの東ケープ出身。8歳の時に二人の兄の影響で初めて波に乗り、10歳から本格的にサーフィンをスタート。中学生の頃、家族でポートエリザベスからJ-Bayに移住した後、恵まれた環境と才能を活かして一気に上達。ジュニア時代から大きなスポンサーに恵まれ、2021年にCT入りを果たす。妹もジュニアのチャンピオンになるなどサーフィン一家でもある。
趣味はスカイダイビングで、自身のInstagramでは定期的にその模様をポストしている。

主な戦歴
2021年 CT第4戦『Boost Mobile Margaret River Pro』3位
2022年 CT第5戦『Margaret River Pro』3位
2024年 CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』3位
2024年 CT第7戦『Surf City El Salvador Pro』3位


ラムジ・ブキアム Ramzi Boukhiam

Photo: ISA/Pablo Franco

モロッコ代表
生年月日:1993/9/14(30歳)
身長:184cm
体重:85kg
出身地:モロッコ/アガディール

出身地はモロッコ南西部の都市、アガディール。父親はモロッコ人、母親はオランダ人。二重国籍を持つ。家族でフランスの港町サン・ジャン・ド・リュズに移住。2012年にヨーロッパのジュニアチャンピオンになり、バリ島で開催された『Oakley ASP World Junior』で3位、2013年にブラジルで開催された『HD World Junior Championship』でブラジルのガブリエル・メディナに続く2位になるなどジュニア時代からモロッコ人としては唯一世界トップレベルで争い、東京五輪にも出場して男子ではアフリカの選手で最高位の9位に入る。
2023年にモロッコ人として初のCT入りを果たすが、怪我ですぐに脱落。しかし、WSLから怪我人に採用されるリプレイスメントを与えられて2024年はポルトガルで5位、タヒチで3位に入るなど活躍を見せている。
パリ五輪は2024年『ISA World Surfing Games』の上位6名の枠に入り、出場を決める。

主な戦歴
2020年 QS5,000『Oi Hang Loose Pro Contest』優勝
2022年 CS第6戦『Corona Saquarema Pro』2位
2024年 CT第6戦『SHISEIDO Tahiti Pro presented』3位
2024年 『ISA World Surfing Games』2位


和井田理央 Rio Waida

Photo: ISA/Pablo Franco

インドネシア代表
生年月日:2000/1/25(24歳)
身長:170cm
体重:64kg
出身地:埼玉
居住地:インドネシア/バリ島

東京五輪に続き、2度目の五輪出場。2024年『ISA World Surfing Games』の上位6名の枠に入る。
母親が日本人、父親がインドネシア人で、埼玉県で生まれて5歳でバリ島に移住。移住後すぐに始めたサーフィンで才能を開花させ、10歳には大手スポンサーのサポートを受けて数々のタイトルを獲得、日本でも15歳の時にJPSAのバリ島・クラマス戦でプロ資格を手に入れた。

東京五輪後、2022年にCSで2勝を上げて2023年にCTデビュー。ルーキーイヤーは苦戦したが、2023年のベルズ戦で初のSF進出を果たすなど確実に進化を続けていると周囲の評判は高い。

主な戦歴
2022年 CS第2戦『GWM Sydney Surf Pro』優勝
2022年 CS第3戦『Ballito Pro』優勝
2024年 CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』3位


ガブリエル・メディナ Gabriel Medina

Photo: ISA/Pablo Franco

ブラジル代表
生年月日:1993/12/22(30歳)
身長:180cm
体重:77kg
出身地:ブラジル/サンパウロ

東京五輪ではセミファイナルで五十嵐カノアと対戦。カノアに逆転され、3位決定戦ではオーストラリアのオーウェン・ライトに敗退して4位だった。パリ五輪は2024年『ISA World Surfing Games』で優勝し、優勝チームに与えられる追加枠で出場を果たす。

WSLでは2011年、16歳の時にCT入りして僅か2戦目のフランス戦で初優勝。2013年には『HD World Junior Championship』で優勝。ワールドジュニアよりも先にCTで優勝したのは史上初と話題になった。
2014年にケリー・スレーターと並ぶ20歳の最年少記録でブラジリアン初のワールドタイトルを獲得。2018年、2021年と史上6人目となる3度のタイトルを獲得している。

2022年は私生活の問題で欠場が続いたが、2023年に復活。2024年は4度目のワールドタイトルを狙える勢いがある。タヒチ戦では2014年、2018年に優勝経験があり、2024年はパーフェクト10を出していた。チョープーの波にフロントサイドとなるグーフィーフッターとして優勝候補の筆頭と言える。ニックネームはギャビー。

主な戦歴
2021年 CT第3戦『Rip Curl Narrabeen Classic』優勝
2021年 CT第5戦『Rip Curl Rottnest Search』優勝
2023年 CT第5戦『Margaret River Pro』優勝
2024年 『ISA World Surfing Games』優勝

(空海)

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