駅から徒歩5分。都会でサーフィンが出来ると話題の「citywave Tokyo」。皆さんは既に体験されただろうか。
このcitywaveのシステムはドイツで開発されたもので、もとはリバーサーフィンがルーツとなる。水流が造りだす斜面をサーフボードで滑る姿はサーフィンそのものではあるが、「実際の海のサーフィンとはやや勝手が異なる」という声も多い。
これまでプロライダーによるライディング映像は多く見られたが、一般サーファーにとっての使用感や感想はどうか。
当THE SURF NEWSでは、施設オープン前より独占取材を重ねてきたが、今回は実際に施設を利用した、体験者の声をまとめてみた。
連続ターンは慣れが必要、海とは感覚が異なる
●繰り返しのターンで反復練習もできるが、慣れるまでが大変。(サーフィン歴15年、男性)
●どちらかと言うと、サーフィンのターンではなく、スノーボードのパウダーランに近い感じ。(サーフィン歴12年、男性)
●海のライディングと乗り味がかなり異なる。慣れるまでは9割がテール重心と教わったが、ある意味で納得した。(サーフィン歴20年、男性)
●スケートライクな技の練習もできそうだけど、周りに人がいるのでちょっと恥ずかしい笑。(サーフィン歴11年、男性)
●ライディングを開始する際、プールサイドに腰掛けて立ち上がる向き(フロントサイド側)の方がやりやすかった。(サーフィン歴6年、女性)
海とは異なる危険、道具の破損やケガにも注意
●自分の板でチャレンジしたが、壁に当たってレールが壊れた。(サーフィン歴8年、女性)
●ワイプアウト後は、かなりの勢いで後方にもっていかれるので注意が必要。板と一緒に巻かれて身体にぶつかった。(サーフィン歴15年、男性)
●巻かれた後、プール後方で底の隙間にフィンがはまってしまうことがある。無理やり持ち上げた友達はフィンが折れた。(サーフィン歴12年 女性)
コストパフォーマンスはメンバー次第? 1回の利用でチャレンジできるライディング回数
●自分が参加したグループには、経験者が一人だけだったので、7~8回はチャレンジできた。(上級コース、12名で利用時)
●経験者が数名いたため順番があまり回って来ず、5回しかできなかった。(中級コース、12名で利用時)
●最初はバーに捕まり、数人で一緒に練習。難しかったが、7~8回は順番が回ってきた。(初級コース、8名で利用時)
●平日だったため思ったよりも利用者が少なく、10回以上はチャレンジできたと思う。(中級コース、6名で利用時)
●参加者の殆どがレギュラーフッターでスタート位置がフロントサイド側に集中、なかなか順番が回ってこなかった。(中級コース、12名で利用時)
回数をこなす、沢山チャレンジするためには
●最初は苦戦したが、2回目以降からそこそこ慣れてくる。2セッション連続で利用するとコツが掴みやすいかも。
●エントリーは左右交互に順番のため、グーフィー(レギュラーならバックサイド)側のエントリーを覚えた方が有利。
citywaveの特徴を掴んで楽しめるか
上級者のライディング映像を見ると、「citywave Tokyo」のサーフィンは、かなり海のライディングに近いように見えるが、体重のかけ方、レールの使い方などの感覚は、海のサーフィンとはかなり異なるという声が多い。
限られた時間でcitywaveを楽しむには、従来の感覚に囚われずいかに柔軟に「citywaveの乗り方&コツ」を捉えられるかが鍵となりそうだ。
また、淡水のプールということで、使用ボードは浮力のあるソフトボード類をチョイスしがちだが、citywaveは前方からの水流が強くオーバーフロー気味になるため、経験の長いサーファーほど「薄めのPUボードの方が動きやすく楽しい」と話す傾向にある。
実際に、最初はソフトボードでチャレンジしていた利用者も、少し慣れると通常のPUボードに切り替える方が多かったが、ハードボードでのライディングは、ボードの破損や思わぬ怪我のリスクもあるので、持ち込み時は十分な注意が必要。
※オープン当初はレンタルボードにPUボードも用意されていたが、破損・欠損が多く現在はレンタル中止。
オープンから2ヶ月経過した今も、引き続き話題を集める「citywave」。
経験の長いサーファーほど、海とのフィーリングの違いに苦戦する傾向にあり一部では否定的な意見もあるようだが、都会の真ん中に現れた「人工波」を一度は試してみたい、そう思うサーファーは多いのではないだろうか。
次はあなたが体験してみては?
https://www.facebook.com/surfnews.jp/videos/213742315957395/
(THE SURF NEWS編集部)