Image: Stab: We like to surf(YouTube)

デーン・レイノルズがカリフォルニアにオープンしたサーフショップ「Chapter 11 TV」とは?

元CT選手でフリーサーファーになった今でもカリスマ性があるカリフォルニアのデーン・レイノルズが2024年11月27日にサーフショップ「Chapter 11 TV」をオープン。
彼の新しいビジネスの一環として注目を集めている。

場所はデーンのホームであるベンチュラのサウスパームストリートで海から徒歩圏内のサーファーとして理想的な立地。
以前にあったショップからも近く、デーンとクレイグ・アンダーソン、スケーターのオースティン・ジレットとディラン・リーダーで設立したFORMER(フォーマー)のフラッグシップ店も兼ねている。

「Chapter 11 TV」は、デーンが自身のメディアプラットフォームとしても運営している名称。
Chapter 11とは、アメリカの破産法「Chapter 11(第11章)」をもじったネーミングだ。

現役時代は年間5億円ものスポンサー契約を結んでいたとされていたデーンだが、現在はフリーサーフィンとサーフショップの運営に注力している。
サーフショップではレジ打ちをしてゴミ出しもする立派なサーフショップの店長をこなす。
このギャップが彼の魅力でもあり、ファンからの支持を集める理由でもある。

映像作家マイケル・ククルのドキュメンタリーでは、「ここはクラブハウスのような感じでもあるね」と話している。

「Chapter 11 TV」とはデーンのメディアでもある。
今まで制作した最高作品は2022年に発表された「Glad You Scored」で、40分強のフルムービーが無料で公開されている。

サーフィン映像制作を核としたビジネスモデル

Image: Stab: We like to surf(YouTube)

「Chapter 11 TV」というメディアプラットフォームの名称をそのままサーフショップの店名に使った理由は彼のビジネス戦略にも繋がっている。

バックヤードにあるホワイトボードには「ドープなサーフビデオを制作して、それを維持するための収益を得る」を目標として実践的な方針を視覚化。

つまり、「Chapter 11 TV」はサーフィン映像制作を核としたサーフショップの新しいビジネスモデルで、デーンはストレートにそれを店名に反映させたのだ。

商品を売るには、人々が欲しいと思うものを作り、それを彼らの目の前に置く。
販売場所はオンライン、店舗、ソーシャルメディア経由。
顧客を集めるための手段としてサーフビデオの配信、イベント開催、ソーシャルメディアの活用など。
シンプルながら持続可能なビジネスを目指している一方、ホワイトボードにはデーンならではの遊び心も見られる。

コンペティターとは違うキャリアモデル

コンテストの世界から早々にドロップアウトしてフリーサーフィンやブランドを立ち上げているデーンのような存在は、サーフィン界におけるプロサーファーのキャリアモデルを示している。

ベンチュラというサーフ文化が根付く地域で、彼が築くこの新たな取り組み。
これからのサーフィン業界における一つのモデルケースになるかもしれない。

(空海)

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