過去最大級の波で開催された『THE EDDIE』の翌日。
クリスマスイブイブの2024年12月23日はカリフォルニアのサーファーにとって特別な1日になった。
ハワイに届いたウネリがカリフォルニアに到達、ビッグウェーブの聖地であるマーヴェリックスで歴史に残るセッションが行われたのだ。
この日のセッションで最初に注目されたのはBWTで活躍するルーカス・チアンカの一本だったが、それを上回る波がギネス世界新記録を更新するのでは?と話題になっている。
86ftを遥かに上回る可能性も
今回話題になったサーファーはサンタクルーズ在住、アロことアレッサンドロ・スライバー。
まだ23歳の若きサーファーである。
マーヴェリックスで彼が乗った波は推定で108ftと言われている。
これまでのギネス世界記録はドイツのセバスチャン・シュトゥットナーがナザレで乗った86ft。
108ftが認定されれば、ギネス世界記録が大幅に更新されることになる。
セバスチャン・シュトゥットナーの場合、ナザレでの波がギネス世界記録に認定されるまで18ヶ月を要した。
今回もアロのマーヴェリックスの波も正式発表は時間がかかると言われているが、それよりも人生で最大の波に乗ったことが一番の喜びと本人は語っている。
「行くべきかどうか迷うような決断ではなかった。トウパートナーのルカ・パドゥラは、すぐにこれは行くしかないと分かっていた。彼が『ロープを掴んで』と言って牽引してくれて、それで全てが始まった。そして今、ここにいるのさ」
「あのサーフボードで本当にものすごいスピードが出るんだ。時速30マイル(約48キロ)から50マイル(約80キロ)は出ていると思う。そして、あの波はあまりにも高くて、水が後ろに吸い込まれていくような感じだった。そのせいで、サーフボードのボトムで水との摩擦を感じるという奇妙な感覚があったんだ。これまで捕まえたどの波でも、あんな感覚を味わったことはなかったよ」
「多くの人が連絡をくれたり、SNSでの反響や騒動も凄かった。でも、多くの人に何度も言っているように、自分にとって大切なのは『人生で最大の波に乗った』という事実だけなんだ。それが全てだよ。そしてこれからも、自分自身のためにそれを追求し続けていきたいと思っている」
「昨日、生涯で最大級の波をライドし、その目撃者となった。この波は、特に印象に残った波の一つ。いつも素晴らしいトウパートナーであるだけでなく、素晴らしい人間でもあるルカ・パドゥアに感謝している」
アレッサンドロ・スライバー
(空海)