現在CT開幕戦『Lexus Pipe Pro』の会場となっているノースショアのパイプラインは過去に最も多くの選手を病院送りにしている場所でもある。
特に脳震盪の症状は長引くことが多く、数ヶ月、数年も続くことがある。
2015年にパイプラインで脳内出血を伴う重度の脳震盪に見舞われたオーウェン・ライト(AUS)は、今でも治療を続けていると言われている。
最近では、ジョアオ・チアンカ(BRA)がヘビーなワイプアウトで重度の脳震盪となり、コンテスト復帰に約半年もかかった。
今回、そのパイプラインの餌食になったのは、2024年のCSチャンピオンでもあるサミュエル・プーポ(BRA)で、長く続いたレイデイの間にフリーサーフィンをしていたところ、コンディションが急変。ヘビーなホワイトウォーターに捕まってしまい、波に巻かれた際にリーフにヒットして方向感覚を失ってしまった。頭がもうろうとして助けを呼ぶこともできず、なんとか岸に戻ったが、しばらくはフラフラで真っ直ぐ歩くのも困難だったそうだ。
病院で検査を受け、幸いにも問題はなかったが、左目は殴られたように腫れ上がり、数日間は症状が続いた。
サミュエルにとってレイデイが続いたのがラッキーで、数日後に再開されたElimination Roundに姿を現した。
ライアン・カリナン(AUS)とジョエル・ヴォーン(AUS)を相手にスコアを伸ばせずに開幕戦を最下位で終えてしまったが…。
” この写真を投稿することにしたのは、次のヒートに入る時に誰も驚かないようにするため、そして大丈夫だということを伝えるためだよ。
本当に危なかった。
2日前にバックドアでサーフィンしている最中に岩に顔をぶつけてしまった。ワイプアウトして渦の中で意識を失い、身を守ることも衝突を避けることもできなかった。数分間はかなり混乱したけど、それ以降はすべて順調で、良く眠れているし、回復も早いと感じている。
助けてくれた皆さん、ありがとう!”
(空海)