一般道を賢くつかって安く遠くへ
シリーズ「サーフトリップのすすめ」No. 14
ガソリン価格の高騰は、サーファーにとって頭痛の種。週末のサーフトリップも近場で済ませようかな、なんて弱気になってしまいがちだ。「ケチケチすんなよ〜」という気持ちもあるけど、ちょっとした値上がりもボディーブローのように請求書に響いてくる。
ぶっちゃけ、高速より下道(一般道)を走れば足代は浮く。でもね〜ETCの普及もあって高速を利用するのに慣れちゃっていない?信号や渋滞もストレス溜まりそうだ。
しかし最近は下道も整備されて、高速道路のようにスムースに走れるのをご存知だろうか?しかも、有料のバイパスがつぎつぎに無料に解放されている。
ということで、今回は、サーフトリップに使えそうな無料のバイパスを紹介したい。賢く使えば関東エリアから「波の宝庫」伊良湖エリアまで走行料金0円で行くことだって可能だ。サーフトリップは下道をつかうべし!さっそくはじめよう。
箱根新道—伊豆縦貫道
湘南へ行くのも出るのも
さて、西から湘南へアクセスとなると、東名からの圏央道で茅ヶ崎までというのが通常のルートだ。圏央道が伸びて便利にはなったが、通行料はしっかりと取られる。
じつは、湘南へアクセスするには、箱根新道という峠越えのルートがある。西から湘南に入るときや、また湘南から西へ出るときに、この新道のルートは覚えておくとなにかと使える。しかも、かつては有料だった箱根新道は、2010年からは無料開放されますます便利になった。
箱根新道までの行きかたは超簡単、とにかく箱根を目指せばいいだけ。湘南から西へ出るときは、西湘バイパスを走ればそのまま新道に入る。箱根新道は東名にもアクセスしやすい、というのも伊豆縦貫道を使えば無料で接続できるからだ。ちなみに、伊豆縦貫道は東名と新東名どちらにも繋がっている。
伊豆縦貫は、西から湘南へ入るときにも
さて、関西から箱根新道を目指すときもその伊豆縦貫道を使う。東名の愛鷹PAを過ぎると伊豆縦貫道の標識が表れるから(新東名だと駿河湾沼津SAを過ぎてから)、そこから縦貫道へと入り、三島塚原ICから箱根へと入る。そして峠を越えれば箱根新道の入り口が見える。新道をひたすら下ればやがて西湘バイパスへと繋がることができる。
このルートの便利なところは、西湘エリアの小田原からサーフチェックしながら東へ向かうことができることだ。もし西風が吹いていればオフショアになる湯河原や東伊豆へのアクセスも楽だ。
静清バイパスetc
長い静岡県を縦断する無料のバイパス
東名を走っていて痛感するのが静岡県の広さだ。「ヤバ〜いつになったら愛知県?」と思いながら運転したサーファーもいるはず。つまり高速代もそれなりに掛かるということだ。じつはその長い東名高速と並走する無料のバイパスがある。それは静清(せいしん)バイパス、藤枝バイパス、掛川バイパス、袋井バイパスそして磐田バイパスだ。これらは区間によっては高速道路のようにカッ飛ばせる自動車専用道路。もちろんすべて無料だから、節約コースで遠征したいときには使える。それぞれのバイパスは一般道で連結しているので道に迷うこともない。スマホのナビもいらないくらいだ。
ちなみに東名高速からこのバイパスを利用するときは、東名の『清水IC』を起点とするといい。清水ICを下りればそのまま静清バイパスとなる。清水ICは新東名や一般道とも繋ぎやすいハブ的なインターチェンジだ。
浜名大橋-浜名バイパス
サーフチェックをしながら西へ
東から伊良湖エリアへ向かう場合は、東名の磐田ICか浜松ICで下りて浜名バイパスを目指すのが早くしかも安い。しかもこのバイパスは、海沿いの道路だから遠州灘をサーフチェックしながら走ることができる。浜名湖を横断する浜名大橋からだと、運転しながら波のコンデションがチェックできるし景色もすばらしい。
その浜名バイパスは、浜名大橋を渡ると愛知県へと入り、そのまま進めば伊良湖エリアへとつながる国道42号線に入ることができる。42号線でなく豊橋バイパスから伊良湖へとアクセスする方法もあるが、それはナビをチェックして検討すればいいだろう。
まとめ
今回紹介したバイパスは、湘南と伊良湖を一本に繋げることができる。つまり走行料金が0円で東西のサーフエリアへと、どちらからでもアクセスが可能だ。サーフトリップが日常化し、海に向かう回数が増えるとかかる経費はできるだけ抑えたいものだ。下道をどんどん利用してガソリン価格高騰に対応しよう。
(李リョウ)