昨年末の12月にも訪れたインドネシアのジャワ島東部に位置するパチタン。
サーファー向けの宿が立ち並ぶサーフキャンプとは異なり、ワールドクラスのサーフスポットには劣るからこそローカルの生活に潜む格好となっているエリアです。
だからこそ、リアルなローカル環境に触れられる点が最大の魅力であり、波に関しても決して良くないわけではなく、インドネシアでなければトップレベルに分類されるほど。
1本の波で30秒以上のライディングが出来る事も、さほど珍しくはないので。
そんなパチタンを前回訪れたのは雨季と言う事で、今回はビッグスウェルが入りやすい乾季の5月に再訪しました。
理由はシンプルで、パチタンのメインブレイクとなるレフトのポイントブレイクはブレイクが厚めなため、頭半くらいサイズがあったら厚くてもパワーがあるので面白そうだなと思ったため。
なのですが、今シーズンのインドネシアは4月中旬のファーストスウェル以降、まとまったスウェルが1カ月半ほど入らない外れ年となり、スウェルを待っていても埒が明かないのでパチタンに飛びました。
パチタンの基本情報に関しては、前回のBCMコラムからチェックして見て下さい。
まずはパチタンと言うエリアに関してですが、スラブのワトゥカルンを含んだりと幅広くなるので、湾となって覆われたビーチを指すことにします。
このビーチにおいて、メインブレイクとなるのが最も左側でブレイクするレフトのポイントブレイク。
このレフトポイントは河口であり、海底は砂なのですがビーチブレイクと言うとポイントブレイクではなくなるので、サンドボトムと表現したりします。
今回はローカルと交流し、メインブレイクのコンディションが良くなる条件を聞くと、最も重要なのがスウェルの向きで西寄りになった方がベターとのこと。
私の滞在時のメインは南寄りのスウェルでしたが、それでも30秒ライドとかできたので十分に良いと言えるのですが。
ちなみに、インド洋のスウェルはアフリカ大陸からオセアニアへと移動する低気圧が発生源となるので、インドネシアでは基本的にスウェルの向きは西寄りから南寄りに回っていきます。
コンディションが良くなる具体的な方角として、パチタンではローカル曰く215度以上とも言ってました。
この西寄りスウェルが良いという言葉はインドネシアではよく耳にし、南寄りだとエリアにも寄るもののストレートにスウェルが入りますが、西寄りだと角度が付くので地形に沿ってブレイクしやすいのだと思います。
メインブレイク以外は基本的には日本でもお馴染みのビーチブレイクとなり、波のクオリティはサンドバンク次第。
私が訪れたタイミングではライトの地形が決まった場所があったのですが、サンドバンクは短命と言う事で2日ほどでクローズアウトに変貌しました。
さて、インドネシアトリップの目的がサーフィンだけならばサーフキャンプなんかも全然楽しいですが、旅の要素も求めるのならばパチタンのような場所という選択肢もアリと言うかお勧め。
インドネシアであれば、パチタンに似たようなエリアは山ほどあるでしょうが。
とにもかくにも、インドネシアはバリ島以外にも選択肢は多々あるので、興味のある方はぜひトライして見て下さい。
最低限のインドネシア語を覚える必要がありますが、それはそれで楽しいですし。
(World Surf Movies)
※本コーナーでは、波情報BCM内で公開されているコラムの一部を掲載しています。