波がいつも以上にホレて巻き上がる事で形成されることになるバレル(チューブ)。
日本語にすればバレルは樽、チューブは円筒ということで、丸々とした形状を指すのでイメージは湧きやすいと思います。
このバレルライドはサーフィンにおいて究極と呼ばれたりするためか、日本の海で一般サーファーがバレルを狙う様子を目にすることは少ないと思います。
つまり、上級者やエキスパートレベルになってからトライすると言うイメージを持っている方が多いのかもしれませんし、私も昔は同じ考えでした。
なのですが、実際には横に滑れるようになれば十分に狙う事ができますし、バレル狙いという選択肢が加わる事で楽しみがこれまで以上に広がる事でしょう。
私はターンがヘロヘロながらもバレル狙いで楽しんでますし。
国によって異なるバレルへの認識
私はかつてバレルは少し手の届かない存在的なイメージを持っていましたが、そのイメージが変わったのはオーストラリア生活。
オージーサーファーと会話をして「初めてバレルに入ったのいつ頃?」と聞くと10歳前後くらいがザラだったのです。
それだけ早い理由としては、サーフィン大国であるオーストラリアでは海遊びのファーストステップとしてボディボードからスタートするケースが多いらしいです。
そしてスタンドアップサーフィンではないボディボードではバレルは珍しくないので、その後ショートボードにステップアップしてもバレルを狙うこと自体は特にスペシャルというわけではないそうです。
どこでバレルを練習するか
バレルを狙ってみようと言っても、現実的に国内のサーフスポットに行ってもバレルがブレイクしている事の方が圧倒的に少ないです。
となると練習すらできないと思いきや良い練習になる波があり、それはインサイドでブレイクするクローズアウト。
実際にSNSでプロサーファーのサーフムービーを見ると、クローズアウトでも突っ込んでいく様子は珍しくないですし。
もちろん、ボトムに叩きつけられて怪我をしたり、ボードが折れるかもしれないというリスクはあるので、その辺りのリスクを許容できるかどうかは個人の判断になります。
サンドボトムであっても、私は歯が欠けたり首がむち打ちになった事がありますので…。
ボードが折れるリスクに関しては、ソフトトップなんかを使うのが最もリスク軽減に繋がるでしょう。
それなりにリスクはあるものの、波が巻き始めて視線の先が筒状へと狭まり完全に音が消える世界を一度経験したらハマりやすく、巻かれようが突っ込むサーファーが多い事実を見ればいかに中毒性があるのか分かると思います。
まとめ
たとえ海外のバレルスポットに行っても、一定サイズ以上のスウェルが入らないとバレルにならないことはザラ。
つまり、簡単にはできないからこそ練習としてはクローズアウトに突っ込むしかないとも言えるのではないでしょうか。
サーフィンの楽しみ方の一つとして、チャンスがあれば狙ってみてはいかがでしょうか。
(World Surf Movies)
※本コーナーでは、波情報BCM内で公開されているコラムの一部を掲載しています。