3月30日に発売された「ザ・サーファーズ・ジャーナル」日本版13.6号の読みどころを同誌のコントリビューティング・エディターも務める李リョウが紹介。
波に乗る自由の果て
日本版だけで楽しめる記事。今回は旅物。スマトラの南、クルイは今一番ホットなエリアですね。「混雑していない、波は最上級、滞在費は安い」と三拍子。アクセスが不便だからチャンスてことです。さらにクルイはオージーやヨーロッパのサーファーによるアコモデーションが充実しているから、飯もうまいしカプチーノも飲める。ここ大事ですよ。しかもロコサーファーがまだ少ないとライターが書いています。クルイもいずれロコが育つでしょう。それまでに行っとけ~って感じですね。大橋海人のバレルショットはなかなかです。
アイランドスタイル
Jeff DivineとかDan Markel に混じってISLAND STYLEというクレジットを知るオヤジサーファーは多いと思う。ライトニングボルトが華やかなりし時代です。当時、田舎の青年(わたし)には、そのISLANDがハワイを意味しているとは知らなかったし、STYLE ってなんのこっちゃ?なんて昔だったからね。あれからうん10年~やっとこのクレジットのカッコ良さ、彼らがキャプチャーする映像センスが理解できるようになったのかな~とつくづく。この記事はISLAND STYLEを興した2人の物語。意外な結末を迎えますが、ハリウッドでチャンスを得るってこういうことなんだな~。フィルムで撮られた写真はすべて星五つ〜マチガイいない。
ブロンドは描かないの
女流画家パンドラデコスター。ぶっちゃけシャレオツな作品だと思います。世の中の風向きにぴったり合えば、売れてしまうかもしれないですね。でも〜個人的な好みでは星三つかな〜。都内に住んでる美大生にも描けそうな感じ〜と言ったら失礼かもしれないが、ビアリッツのアトリエで制作しました〜なんてオカズが付いてくるんだからそういう付加価値は高い。トーマスキャンベルによる評価は良いようです。じっさいに見てみないと作品の価値は伝わらないけどね。そういえば先日デビッドホックニーの展覧会に行き、それまで画集でしか見てなかった作品と対面しましたが、すごかったな〜。
ザ・ヴィー
マクタビッシュによるヴィーボトムの伝説はサーファーならば誰でも知るところ。ファンタスティックプラスチックマシーンです。悲劇のデザインコンセプトと言えるのかな。ハワイでのデビューが冬のサンセットだったからね、そこで機能しなかった。そりゃあ無理だよ。それがきっかけで酷評され、このデザインはボツの烙印を押されてしまった。夏のタウンでデビューすれば少しは評価も違っただろうと思うと残念です。そのマクタビッシュのボードを再定義しようっていう記事です。ヴィーだけじゃなくてストリンガーレスだったんだね。それでフレックスがあって、乗りにくかった〜じゃなくて〜ファンタスティックだった?そういえば、このボードの昔の写真を見ると、走るラインとボードの向きがちょっと違くね〜な感じなんだよね。何れにせよ、どんな乗り味か、オリジナルをトライしてみたい気持ちは僕にもある。うんちく好きにはたまらない記事です。
シャークアタックから身を守る方法
ラッキーなことに日本は鮫の被害が少ない。でも事故に遭わないとは言いきれない。鮫はいきなり襲ってくるようだ。背ビレがユラユラと接近してというのはどうやら映画だけの話。ホオジロ鮫の専門家がシャークアタックについて話してくれる記事です。知っておいて損はない話。ミックの事故も解説しています。
サーフボード再利用への試み
こういう再利用があったのか!と膝を打ちたくなるアイデアです。これまでポリウレタンやネオプレーンは再利用できないというのが通説だった。ところが湘南のボードビルダー滝本利範氏がその解決策に道筋をつけたようだ。断熱材として利用するっていうのは大いにアリじゃないかなと思う。
(李リョウ)
THE SURFER’S JOURNAL(ザ・サーファーズ・ジャーナル)日本版13.6号
●世界でも選りすぐりのフォトグラファーによって捉えられた、サーフィンの美しく迫力に満ちた瞬間。
●新旧様々なライターたちに綴られる、本質的でバラエティに富んだストーリー。
最も信頼されるサーフィン誌として世界中のサーファーたちから愛され、書店では買うことができないライフスタイル・マガジン。
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