タヒチのカウリ・バースト、アメリカのキャロライン・マークスが金メダルを獲得したパリ2024オリンピック。
今回、THE SURF NEWSからの公式カメラマンとして、現地タヒチの会場に入ったフォトグラファー三浦安間が、独自の目線でパリ五輪をリポート。ライブ配信では見ることができなかったコンテストの裏側をシリーズで公開。
タヒチ・チョープーと聞けば、青く美しい海と、底掘れのチューブ波を思い浮かべるサーファーは多いと思いますが、海や波以外はあまり知らない、そんな方も意外と多いのではないでしょうか。自分もそのひとりでした。
パリ五輪におけるサーフィンの競技会場となった「チョープー」を有するタヒチ島は南太平洋諸島にあり、フランス領ポリネシアで最大の島。パリからは約15,000kmも離れていて、これは五輪史上、開催都市から最も遠距離の会場と言われています。
タヒチへのアクセスは、日本からの直行便も存在しますが、2024年は5月~10月までの運休期間もあり、この時期はハワイ経由やニュージーランド経由が一般的。
今回は、ニュージーランド経由でタヒチ入りしましたが、成田からオークランド空港まで約13時間のフライト、さらに約10時間のトランジットを経て、タヒチ島パペーテまで約7時間と、かなりの長旅となりました。
タヒチの首都パペーテにあるファアア国際空港に到着したのは深夜2:30。さすがに人はまばらながら、空港内にはパリ専用のブースが用意されていて、世界中から訪れる五輪関係者を24時間体制で迎えてくれます。
そして、空港から会場のチョープーまでは、専用車による送迎付きという手厚いサポート。まずは「アクレディテーション・センター」と呼ばれる場所で、割り当てられた取材パスを有効化し、宿泊施設にチェックイン。翌日からの撮影に備えます。
ちなみに、空港に降り立ったのが真夜中のため道中はあまり解りませんでしたが夜明けに到着したチョープーは、豊かな自然と美しい海に囲まれた “田舎の漁師町” というイメージ。近代的な建物はなく、途中ショッピングモールは見かけたものの、店舗は限らた場所か個人店のみという雰囲気。wi-fiが飛んでいる施設もほとんどないため、仕事を兼ねて訪れるならポケットwi-fiや現地SIMは必須アイテムとなるでしょう。
また、競技初日まであと3日というタイミングでしたが、現地会場はまだ観客を迎えるための準備を進めていました。
競技会場となる「チョープー」はアウトのリーフブレイクのため、この会場から目視の確認はできません。会場に駆け付けた観客は、備え付けのディスプレイで観戦が可能です。
会場奥の桟橋を渡ると船着き場になっていて、選手や関係者はここから出航するボートに乗りブレイクポイントへ向かうことができます。
そして会場近くの飲食店は1件のみ。滞在中の観客はもちろん、関係者のほとんどがここを利用しており、色々な情報交換も可能です。
そして会場から少し離れた場所には「メディアセンター」があり、ここがジャーナリストやカメラマンの作業場となります。
ちなみに東京五輪会場内のメディアセンターでは、フリードリンク&フリーフード。朝昼晩の弁当なども配布されていて、現地での飲食に困ることはありませんでしたが、タヒチではそのようなサービスはありませんでした笑
All Photo by THE SURF NEWS / Yasuma Miura
第2回へ続く