前回までの流れとして、南米ペルー北部のロビートスからサーフトリップをスタートさせ、首都リマまで南下していくルートでロビートス後に訪れたのがパカスマヨ。
サーフカントリーとしてのペルーを知っている方ならば、パカスマヨに続く次なるサーフデスティネーションは世界最長レフトと呼ばれるチカマだろうと推測することでしょう。
なのですが、実はチカマをスルーしてさらに南下し訪れた先がワンチャコ。
ワンチャコは世界最古のサーフクラフトと呼ばれる葦(アシ)で作られたトトラ発祥の地として知られ、サーフィン保護区に認定されているペルーでは歴史あるサーフタウンです。


ちょうどパカスマヨとワンチャコの真ん中辺りに位置するのがチカマで、チカマはスウェルが入りにくいエリアなので、ビッグスウェルが入らないとイメージ通りのコンディションにはなりません。
そこでワンチャコへと移動し、まとまったスウェルが発生するまで待機することに決めました。
パカスマヨでサーフしなかったので、チカマ入り前に普段はあまり乗らないバックサイドとなるレフトの練習をと思ってのこと。

いわゆる何となくで訪れたワンチャコでしたが、個人的に僕の求めるサーフエリアの条件を最も満たす大当たりと言えるサーフタウンでした。
第一条件としては、宿から波チェックが可能と言う点。
絶えず変わりゆくコンディションをこまめにチェックしたり、ラインナップが空くタイミングをチェックできたりと最重要項目と言えますね。
ただ、ペルーは基本的にポイントブレイクが多く、ポイントブレイクのメインピークは宿が集まる市内の外れに位置することが大半。
前回のパカスマヨも同様で、ピークまでの移動は徒歩でも無理ではないものの、車やトゥクトゥクに頼るのが一般的なほど離れていました。
ならば、なぜワンチャコは市内にピークがあるのかと言うと、一応レフトのポイントブレイクとの事ですが、ポイントブレイク寄りのビーチブレイクと言った感じのため。
そのためピークがいくつもあり、なぜかサーファーは同じピークに集まりがちですが、混雑したピークを選ばなければ貸切も可能と言う贅沢なサーフィンを楽しめました。
さらにワンチャコの魅力として、サイズが小さくてもファンウェイブなので十分に遊べるのは、チカマに向けビッグスウェルをスタンバイ中の身としては練習になるので有難かったです。
まさにワンチャコは穴場として最高のサーフタウンではあったのですが、唯一の難点は水温の低さ。
ロビートスやチカマで入った時よりも水温が低かった印象で、僕は3ミリのフルスーツで入り毎回1時間強で海から上がっていたほど。
一方、僕が訪れた11月は夏目前と言うタイミングで、海に遊びにきたペルー人は裸や洋服のまま海に入って遊んだりとタフさが違いました…。
欧米人と違い体格に恵まれていると言うわけではないにもかかわらずです。

ちなみに、ローカルであろうがサーファーはみなフルスーツを着ている状況です。
そんなこんなで1週間ほどワンチャコでサーフしながら過ごしていると、ついにチカマに6フィート前後のスウェルがヒット予報の日が迫ってくることに。
次回は世界最長レフトのチカマでのストーリーとなります。
(World Surf Movies)
※本コーナーでは、波情報BCM内で公開されているコラムの一部を掲載しています。