(2018/11/05公開:オーストラリア初となるウェイブプール「Surf Lakes」の理想と現状)
ウェイブガーデン社の「ザ・コーヴ」、ケリー・スレーターのウェイブプール「サーフ・ランチ」が一歩先を進んでいると先日お届けしたウェイブプール記事。
特に、WSLの2018年スケジュールにも組み込まれている「サーフ・ランチ」に関しては、世界的にも権威がある科学雑誌Scienceが特集を組むなど、多方面からも注目を集めており、日々進化しているテクノロジーに大きな期待が寄せられています。
しかし、そんな二社を圧倒していると豪語するウェイブプールがあります。
今回は、ウェイブプール市場の第3勢力となるかもしれない「サーフ・レイクス(Surf Lakes)」に関する情報をお届けします。
サーフ・レイクスとは
サーフィンはレクレーションやライフスタイルとして素晴らしいにも関わらず、海へのアクセスや危険性など様々な理由から、世界総人口の1%未満しかサーフィンにトライしていない現状を打破するために誕生したというサーフ・レイクス。
そのサーフ・レイクスも例に漏れず、目指しているウェイブプールはハイクオリティな人工波を発生させるという点。
サーフ・レイクスの技術をもってすれば、海の波にかなり近いバラエティ豊かな人工波を発生可能と考えている上、チョープー(タヒチ)のような8フィートバレルも作れるとのこと。
また、1時間に発生可能な波数は最大で2,400本だという途方もない数字を試算しています。
サーフ・レイクスの現状
サーフ・レイクスのビジョン通りに事が進んだら、世界最先端のウェイブプール誕生となる可能性を秘めています。
ですが、実際にはフルスケールのデモ施設さえ完成していないので、実証されていないのが現状。
デモ施設に関しては、オーストラリアのクイーンズランド州にて今年のクリスマス前には完成予定と公言していましたが、現時点ではまだ動きはないようです。
サーフ・レイクスの自信
現状を聞けば「机上の空論か」と思ってしまいがちではないでしょうか。ウェイブガーデン社なんかも過去には、発表した波のクオリティと実際の人工波のギャップはかなりありましたし。
とは言うものの、サーフ・レイクスに期待してしまう点は自信の現れにあります。
デモ施設誕生前にして、マーク”オッキー”オクルーポとバートン・リンチという2名の元ワールドチャンピオンがアンバサダーに就任しているためです。
まとめ
ウェイブガーデンやサーフ・ランチのこれまでを振り返ると、両者ともに10年以上の歳月を経て現在の人工波を発生可能となったので、ウェイブプールがいかに難しいものなのか分かります。
ただ、サーフ・レイクスの大いなる自信を見ていると、もしかしたらというわずかながらの期待を抱いてしまいませんか?
2015年12月、ケリーがサーファーの度肝を抜くウェイブプール映像を公開した時と同じく、サーフ・レイクスが近々、サーフシーンを震撼させることになるのか注目です。
公式サイト「Surf Lakes」
All Photos: Surf Lakes
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