親会社が変わったことで、大人数のチームライダーの契約解消という意外なニュースが話題となったサーフブランドのハーレー。
現サーフィン界で人気ナンバー1であるジョンジョン・フローレンスさえも契約解消と報道が続いたのには驚かされました。
さらに仰天させられたのが、ジョンジョンの契約解消に絡め、現在のプロサーファーの中でスポンサー料で最も稼いでいるのは五十嵐カノアではないかと海外サーフメディアでは囁かれています。
2020年、五十嵐カノアは世界で最もスポンサー料を稼ぐサーファーになる!?
そんなタイミングにして、先日公開されたロイター誌の記事によると、ブルームバーグの報道によればという引用で昨年の収入が200万ドルを超え、今年は新たなスポンサーによりさらに収入が増すだろうと指摘。
そこで気になるのが、そもそもトッププロサーファーの収入はどれくらいであるのかという点ではないでしょうか。
スタブ誌が2018年のプロサーファーの収入として公開した記事によると、五十嵐カノアとトップ3のサーファー、そして各収入(コンテスト賞金を除くスポンサー料のみ)は以下となっていました。
■2018年のプロサーファー収入(コンテスト賞金を除く)
1. ジョンジョン・フローレンス:477万ドル
2. ガブリエル・メディナ:305万ドル
3. ミック・ファニング:285万ドル7. 五十嵐カノア:160万ドル
ジョンジョンはハーレーとの契約額がプロサーファーとしてはトップと言われていたので2018年のナンバー1となったのは当然でした。
そのジョンジョンがハーレーというスポンサーと契約解消となり、カノアがガブリエルの収入までをも超えたと言われる理由は!?
異業種から熱い視線が注がれる五十嵐カノア
その理由は、カノアがサーフィン関連以外の日本企業からもスポンサードされている点が非常に大きく、カノア本人も昨年2019年のスタブ誌によるインタビューで以下の返答をしています。
僕の収益の大部分は、サーフィンとは関係ない日本企業によるものなんだ。
例えばメジャースポーツの一つであるテニスでは、トッププレイヤーのスポンサーは異業種からのスポンサーが多いです。
日本を代表する世界的アスリートの錦織圭なんかであれば、日清食品、ユニクロ、JAL、NTTグループなど、テニスブランドではない日本企業が数多くサポートしていますし。
ですが、サーフィンはこれまでマイナースポーツであり、マイナーであるからこそ異業種がスポンサーとして参入することは少なかったのです。
でしたが、今年のオリンピックデビュー、そしてホスト国のスターサーファーである五十嵐カノアという存在を通じ、ロイターやブルームバーグがプロサーファーに注目するほど変革してきています。
広く知られているところだと、長年のスポンサーであるQuiksilverや、Red Bull、Oakley、Ocean & Earth、G-Shock、Sharpeye Surfboardsといったサーフブランドに加え、2017年に木下グループ、2018年にVISAカード、2019年に資生堂と続々と巨大ブランドと契約。今年に入ってからも、ハワイ州観光局大使に就任したり、ヘッドフォンブランド『Beats by Dre』とスポンサー契約するなど、異業種から熱い視線が注がれています。
もちろん、ワールドツアーを運営するWSLも同様の流れを生み出すために種をまいていて、今というタイミングで全てが合致したとも言えますね。
カノアを通してサーフィンに注目が集まり、注目が集まることでサーフィンがどのような影響を受けるのか楽しみにしたいところです。