2020年10月6日に10周年を迎えたInstagram。(10周年を記念して1ヶ月限定で昔のアイコンに変更可能なサービスを行っている)
文章を入れず、写真だけでも手軽に投稿できるため、Twitter、Facebookとは違う形のSNSとして世界中で爆発的に流行。
日本では2019年末時点で3,000万人以上の利用者がカウントされ、「インスタ映え」なる流行語も誕生し、老若男女問わず、単なるSNSを超えたツールとして定着している。
今回は海外のサーフィンメディア「Empire ave」が行ったInstagramのデータ比較によって分かったサーフィン界のSNS事情を紐解いてみる。
世界のスポーツリーグではNBAがダントツトップ
まず、初めに「Empire ave」がInstagramのデータ比較を行った理由はWSL(ワールドサーフィンリーグ）が、NBA(ナショナルバスケットボール)などの他のプロスポーツリーグの中でどれほどのランキングにいるかが気になったからだそうだ。
結果はNBA(ナショナルバスケットボール)、NFL(ナショナルフットボールリーグ)、MLB(メジャーリーグベースボール)、NHL(ナショナルホッケーリーグ)と比較してWSLは最下位。
指数となるフォロワーの数が2019年の時点でWSLは約362万人に対してトップのNBAは約4,286万人と10倍以上の差がある。
また、2018年と2019年を比較した伸び率でもNBAとWSLは大きな差があるのだ。
ちなみに4位のNHLとの差は少なく、アメリカ国内でのサーフィンの知名度から考えれば健闘していると言えるだろう。
WSLのフォロワー数を上回るガブリエル・メディナ
今回比較したNBA、NFL、MLB、NHL、WSLの中でアスリートが所属するリーグのフォロワー数を上回るレアケースが二つ発見された。
それはNBAのレブロン・ジェームズ、WSLのガブリエル・メディナだ。
▲レブロンは2020年10月時点までに更にフォロワー数を7357万人まで伸ばしている
2019年の時点でレブロンは約5,450万人、ガブリエルは約819万人。
レブロンの天文学的な数字はさておき、ガブリエルはWSLの中で2位のケリー・スレーターの約260万人に約3倍の大差をつけており、2018年と2019年を比較した伸び率でもWSLを上回っているのが興味深い。
もちろん、ガブリエルのフォロワー数はフリーサーファーを含めた全てのサーファー(JOBことジェイミー・オブライエンは106万人)でダントツでトップ。
全スポーツの中でもトップ10に入る。
エンゲージメントから考えるガブリエルの人気
一般的に「愛着心」「思い入れ」の意味があるエンゲージメント。
今回の分析では、Instagram上の「いいね」や「コメント」といったフォロワーの反応数の合計を、投稿総数で割り、1投稿当たりの平均エンゲージメント数を算出。更にその数値をフォロワー数で割ったものをエンゲージメント率として比較している。
単純に考えれば、同じフォロワー数なら「いいね」とコメント数が多い方がエンゲージメントが高く、ファンから愛されているという指標となる。
先に紹介したNBAのレブロンはフォロワー数ではNBAを上回っているが、エンゲージメントは下回っている。
ガブリエルの場合はフォロワー数もエンゲージメントもWSLより上回っており、彼のフォロワーの多くを占めるであろうブラジルのファンがいかに彼を支持して投稿を楽しんでいるかが数字で見えてくる。
▲ガブリエルはWSLの2倍以上、ケリーの3倍以上のフォロワー数を抱えるだけでなく、ファンとも強固なつながりを築いている
100万人以上のフォロワーを持つサーファー
今回の調査では、2019年末の時点で100万人以上のフォロワーを持つサーファーをピックアップ。
実際に多くはなかったが、他の様々な成長率からすると2021年は更に数名のサーファーが追加されると推測する。
1.ガブリエル・メディナ 約819万人
2.ケリー・スレーター 約264万人
3.ベレニー・ハミルトン 約189万人
4.アラナ・ブランチャード 約181万人
5.ジョン・フローレンス 約132万人
6.ミック・ファニング 約126万人
7.ジェイミー・オブライエン 約106万人
ちなみに日本人プロサーファーでは、現在2020年10月時点で、五十嵐カノア（約28万人）、佐藤魁（約23.6万人）、金尾玲生（約11万人）、松田詩野（約7万人）、湯川正人（約6.5万人）などが多くのフォロワーを抱えている。
(空海）
