温暖化で南極棚氷の崩壊が加速している Photo: M.ITO

海水温の上昇止まらず、2018年またも観測史上最高を更新:私たちにできることはあるのか?

地球温暖化については、問題が複雑なだけに解決策は単純ではない。でも、諦めては何も変わらないのも現実なので、今日から始められるスモールステップをいくつか紹介していこう。

私たちができること

節電する:
資源エネルギー庁によると、国内の電力の8割以上が石炭やLNGなどの火力によって発電されたものだ。家庭で使われる電力は全体の3割近く占めるため、一人ひとり注意して電力を節約すれば発電による温室効果ガスの排出を減らすことができる。

消費を考える:
PETボトル1つ買うにしても、その商品の生産、運搬、廃棄のすべての過程においてエネルギーが消費され、温暖化ガスは排出されている。
5R(Refuse, Reduce, Reuse, Repair, Recycle)にあるように、過剰包装などを「断る」、不必要な消費を「減らす」、使い終わったものを「再利用する」、壊れたものを「修理する」、それでも出たごみを「リサイクル」すれば、エネルギー節約だけでなくごみの減量にもつながるのだ。

食生活を見直す:
国連の食糧農業機関によると、家畜は人為的な気候変化要因の約15%を占めている。世界的に肉の消費が急増しているなか、家畜の餌となる作物を作るために膨大な面積の森林が伐採されて、水と農薬が使われている。肉の消費を減らし、野菜中心の食生活にすることで、環境への負担を半分以下に減らすことができるという。

エコ商品を選ぶ:
不要な消費を避けたいものの、サーフボードが壊れて買い替えたいときはある。最近大手メーカーのチャンネルアイランズやファイヤーワイヤー、スレーターデザインズなどがエコボードを売り出している。リサイクル素材を使ったり、麻など石油以外の製品で作られたエコボードは直接的に温暖化を軽減しないかもしれないが、環境への負荷が少ないことは間違いない。

選挙に行く:
国の方針や国際協定への参加を決める議員や政党が国民によって選出されている。次の選挙を見据えた経済中心の政策ではなく、次の世代を見据えた環境政策を掲げている政党や議員を支持することによって、国レベルで変化をもたらすことができるだろう。


都会で暮らしている多くの日本人にとって、気候変動や海面上昇と言った世界規模の問題は日常生活と何ら関係がないように思うかもしれない。

しかし、海を愛するサーファーとして、その海の健康、地球の健康は少し身近に感じることができるはず。望んでいるだけではこの状況は改善されない。一地球人としてこの問題を認識し、解決に向けて動き出すことで、この美しい地球を次の世代にも残していきたい。

(ケン・ロウズ)

参考:
2018年の海水温が観測史上最高に、研究発表|ナショナルジオグラフィック
2018年は「史上4番目に高温」 今年もエルニーニョで暑い年に|Yahooニュース

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