一昔前はショートボードとロングボードの中間は’ファンボード’と呼ばれ、ビギナーが乗るものだと思われていたが、ここ数年で確実に流れは変わり、’ミッドレングス’として定着。
特にコンペティションよりもカルチャーとしてのサーフィンの地位が確立しているカリフォルニアでは上級者がスタイルを持って楽しむための道具として市民権を得ており、新しい流れも生まれ始めている。
現在、その新しい流れの中心として注目されているのが、ケリー・スレーター、ロブ・マチャドなどの全盛期に一世を風靡したチャネルアイランズサーフボードだ。
父のアル・メリックの伝統を受け継ぎながらも、新しいことにチャレンジしているブレット・メリックの「CI Mid」はエッグと一言で呼ばれてきたミッドレングスに独自のパフォーマンスを加えるコンセプトで誕生した。
「ただ真っ直ぐに速く進むボードを創るだけでは満足出来ない。我々はスピードとフローに興味があるけど、思い通りのターンもしたかったんだ。それが私達の新しいミッドレングスに込めた哲学だよ」
ブレット・メリック
ストレートなレールとローロッカー、カラフルなエッグデザインが特徴の「CI Mid」
動画ではデヴォン・ハワード、デーン・グダスカス、クリフ・カポノがマリブやトラッセルズのようなパーフェクトなキャンバスでラインを描く。
ブレットの創った新しいミッドレングスは絶妙なバランスで’レールtoレール’を完成させる。
エッグに合わないリッパブルな波質でも「CI Mid」は対応出来ることを証明している。
「50年の歴史を持つチャネルアイランズの素晴らしい部分は信じられないほどの数のテンプレートデザインと歴史があることだよ。それはロッカーを始めとしたサーフボード創りに必要なもの全てさ。70年代、父は’Huevo Caliente’というボードを持っていた。それは美しいミッドレングスのようなエッグデザインのボードだった。工場でその写真を見て、インスパイアされてアーカイブを掘り起こしたのさ。古いテンプレートをいくつか探し出し、それから’CI Mid’のカーブが生み出されたんだ。更にボトムもアップデートしてモダンなボードのように機能しながらも、父が昔創ったクラシックな感じと雰囲気を残しているんだ」」
ブレット・メリック
「CI Mid」は6’6〜7’10のラインナップが揃っている。
動画のようなパーフェクトな波だけではなく、日本の平均的なビーチブレイクにも対応している。もちろん、国内の取り扱い店でも購入可能だ。
(黒本人志)