天才肌のウォーターマンとして、多くのウォーターアクティビティをトッププロレベルでこなすカイ・レニー。
SUPの世界で複数回のワールドタイトル獲得、パドルインにトウインと2種類のビッグウェイブイベントで優勝したりと輝かしいキャリアを誇り、20代にしてサーフィン界の殿堂入りを果たしているサーファーです。
そんなカイが自身のYoutubeチャンネルにて、メキシコでライトポイントの宝庫として知られるサリナクルスへのサーフトリップ動画を公開し、その動画が驚きの内容となっています。
スイッチスタンス
まず驚かされるのは、レギュラーフッターのカイがサリナクルスのライトハンダーではフロントサイドとなるはずなのに、バックサイドで波に乗っている点。
最初に動画を見た時は、完全に左右反転映像だと思うほどスムーズなライディングなので圧倒されてしまいました。
サーフィンにおいて次なる進化のベクトルはスイッチスタンスだと、10年ほど前くらいから言われていますが、大きなムーブメントになっていないのが現状。
ガブリエル・メディナやイタロ・フェレイラなんかが遊びでスイッチスタンスをする程度で、本気で取り組んでいると言った感じではありません。
その理由としては、コンテストにおいてスコアに直結するわけではないためでしょう。
事実、先日のタヒチプロではローカルワイルドカードのカウリ・ヴァアストがスイッチスタンスでチョープーのバレルをメイクしても、スイッチスタンス自体が評価されるようなスコアリングではなかったですし。
ただし、スイッチスタンスの難易度は高く、難しい理由はマッスルメモリーにあるそうです。
これまでのライディングとは逆方向に体を動かす事になるので、カイによると「思考回路を組み直すようなこと。だって、僕の腕はレギュラーフッターのように逆方向に向かおうとするから」とのこと。
ストラップサーフィン
カイと言えばトウインでのビッグウェイブサーフィンでは、ストラップ付きのサーフボードを使う強みとして、エアリアルなどビッグウェイブにおけるハイパフォーマンスという新たなジャンルを切り開きました。
そして今回見せているのは、アベレージコンディションでのストラップサーフィンで、足がサーフボードにくっついているので、通常ではあり得ないバリエーションのエアリアルが可能となります。
このストラップサーフィンですが、エリン・ブルックスが先日BSRサーフリゾートにて、ストラップボードでエアリアルをメイクしている映像をSNSで目にしました。
ストラップサーフィンでエアゲームが新たな方向に向かう可能性もあるかと思うと、目が離せないジャンルになるかもしれません。
(World Surf Movies)