2月10日、セブン&アイ・ホールディングスは子会社の「オッシュマンズ・ジャパン」を、エービーシー・マートに売却すると発表した。
国内9店舗とEコマースを展開するオッシュマンズ
オッシュマンズは、1983年に米国OSHMAN’S SPORTING GOODS INC.と株式会社イトーヨーカ堂が業務提携し、1984年12月に創業。1985年に第1号店を東京・原宿にオープンした。従来のチームスポーツを主軸とするスポーツ用品店と一線を画し、ランニング、フィットネス、サーフ、アウトドアなどのパーソナルスポーツを中心とする都市型スポーツセレクトショップして展開。日本未上陸の海外ブランドをいち早く取り入れることでも知られ、幅広い層からの支持を集めてきた。
現在は国内9店舗とEコマースを展開しているが、2021年2月期通期決算の当期純利益は4億3000万円の最終赤字。直近3年間だけでも赤字が続いており、セブン&アイは売却先を探していた。
セブン&アイは今回の売却にあたり、新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、巣ごもり消費や店舗離れによるオンライン購買が広がっているとし、「当社グループの経営資源による再構築では、お客様への提供価値及び事業価値の最大化を図ることは困難である」と投資家向け資料で説明。株式譲渡は3月1日に実行される予定で、譲渡金額は非公表。
シューズ外分野の参入狙うABCマート
エービーシー・マートは、現在国内で1032店舗、海外で347店舗の「ABCマート」を展開。コロナ禍で健康や野外活動に世界的な関心が高まるなか、キャンプなどのアウトドア分野や、ランニング、フィットネス分野の成長性は高いと捉え、参入の機会を探していたという。今後は、国内で1000店舗強を運営するABCマートの出店データや店舗運営システムを活用することで、運営の効率化を図る狙いだ。
(THE SURF NEWS編集部)