様々な競合企業がひしめくようになったモダンウェイブプール業界。中でも、最初に商業化を進めたリーディングカンパニーがスペインのウェイブガーデン社。
遡ること2015年夏、ウェールズのサーフ・スノードニアにて、ウェイブガーデン社の造波装置を利用したウェイブプールがオープンと先駆けですから。
その後もウェイブガーデン社は研究開発の手を緩めず、最新造波装置「ザ・コーヴ(The Cove)」のスモールスケール版を2017年5月に公開。
ザ・コーヴは1時間で最大1,000本もの人工波を発生可能とあり、商業施設向けの造波装置としては現時点において世界最高峰であることに疑いの余地はありません。
ただし、いくらウェイブガーデン社が造波装置に関して素晴らしい技術力をもっていようと、その造波装置が世界中で採用されることになるのかどうかは別の話。
事実、ザ・コーヴ以前のバージョンの造波装置を使ったウェイブプール建設は、ウェールズのスノードニア、米国テキサス州のNランドのみに留まっていましたので。
そこで世界展開を加速させるべく、ウェイブガーデン社は同じスペインを拠点とし世界展開を広げる大手エンジニアリング企業「セネル(Sener)」と戦略的提携することを公表。
今回の提携を受け、ウェイブガーデン社のフェルナンド・オドリオゾラCCOは以下の声明を発表しています。
我々は現在、人工サーフィンラグーンという新たなるビジネス領域のスタートラインに立っていて、この分野で世界トップのポジションを確立したいと望んでいます。 複合商業プロジェクト実施において確固たる実績を持つセネル社との戦略的提携により、どのマーケットにおいても満足して頂けるだけのソリューションを提供できることになるでしょう。
現時点において両社がコラボして推進しているのは、公になっているもので言えば先日発表された2020年オープン予定となる韓国でのウォーターパーク。
また、韓国のみならず、すでにスペイン、スイス、イギリス、ブラジル、メキシコでもプロジェクトを遂行中とのこと。
商業化の動きが鈍かったウェイブプール業界において、ウェイブガーデン社が大きく動き出したということで、ライバル企業などの今後の動きからも目が離せません。
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