2018年5月、商業施設として突如オープンしたアメリカン・ウェイブ・マシン社の造波装置「パーフェクトスウェル」を使用したウェイブプール「BSRサーフリゾート」。
米国テキサス州ウェーコに位置するBSRサーフリゾートは、トップアクションに最適となる「リッパブル」な人工波を特徴とし、オープン直前にはセス・モニーツによるバックフリップ映像が話題となりました。
オープン後も非常に話題性が高く好調だったのですが、10月にBSRサーフリゾートを訪れたサーファーが殺人アメーバ「フォーラーネグレリア」に感染して命を落とす事故が発生。
事故後の水質基準テストではウェイブプールにおいてフォーラーネグレリアは検出されず、BSRサーフリゾートに落ち度はなかったはずですが、事故発覚後に冬季休業を前倒しにして閉鎖しました。
そんなBSRサーフリゾートが、3月22日から2シーズン目としてついに再オープンとなることに。常に進化を求められるモダンウェイブプールなので、BSRサーフリゾートも大きな変化が2つあります。
まずはウェイブプールの水質を向上させるため新たに導入されたウェイブ・テック・ソリューション社の濾過システム。
ウェイブプールに加え、レイジーリバーやロイヤルフラッシュスライドといった同施設内のアトラクションにも導入した同濾過システムは150万ドル(現為替で約1.65億円)とも言われているほど。
導入後の結果は一目瞭然で、以前は緑のような人工的な色で評判が悪かったのですが、まるでトロピカルエリアのようなクリアな水へと様変わりしています。
*昨シーズン
*今シーズン(濾過システム使用後)
続いての変化は、サーファーが最も気になる波について。造波装置を提供しているアメリカン・ウェイブ・マシーン社メカニカルエンジニアのミケル・ラザロが以下のコメントを残しています。
今回の再オープンに向けて改良を続けてきたよ。いくらでもタイプの異なる人工波を作ることは可能で、言ってみれば天井知らずなんだから。
現状においてプログラムさせた波のタイプは40種類以上。従来のリッパブルな3本セットの波に加え、バリエーション違いのエアセクション、ダブルバレル、ロングボード向けの波とか。
目玉になるのは「フリークピーク」って名付けた波で、プール中央で左右からブレイクする波がぶつかってウェッジを発生させるんだ。
ウェッジと言うことは、狙いは間違いなくビッグエアー向けのランプとなるので、エアリアルサーファーによるライディング動画公開が早くも楽しみとなります。
新たなシーズンのスタートを切ったばかりのBSRサーフリゾートですが、今季も注目のウェイブプールではないでしょうか。
最後に、屋外施設ということで気になるのが水温ですが、テキサス州ウェーコの3月の平均気温は最高が21度、最低が8度で、BSRサーフリゾートの水温は15.5度とのことです。
参照記事「THE BSR SURF RESORT REOPENS TO THE PUBLIC|SURFER」
All Photos by BSR Cable Park