現地時間24日、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)とFacebookは、2018年と2019年のライブ中継の独占配信契約を締結したと発表した。
独占配信の対象イベントは、メンズ&ウィメンズチャンピオンシップ(CT)、QS10000、ビッグウェーブツアー、ジュニアチャンピオンシップ。
WSLとFacebookは2017年に業務提携をしており、Facebook上での配信を行っていたが、独占的な契約ではなく、WSLのWebサイトやアプリ上でも配信されていた。昨年の実績は、1390万人以上のユーザーがFacebook上でのWSLチャンネルを視聴し、国別ユーザー数のトップ3は、アメリカ、ブラジル、メキシコだったという。
今回の契約により、上記イベントのライブ中継は、Facebookのみでの配信となる。米国ではFacebook Watchという動画プラットフォームでも閲覧可能。WSLのCEOソフィー・ゴールドシュミットは、「無料配信は維持する」と発言している。
Facebook Watchには、既に動画再生のほかに会話機能やコミュニティー機能があるが、2018年には追加プログラム改修が予定されており、WSLはSurfing Sundaysのような機能・コーナーの追加を要請しているという。Surfing Sundaysとは、WSLが各週のトップアクションを振り返りそのダイジェスト動画を公開しているFacebookページ。
今回のニュースは、海外メディアにも広く取り上げられ、米経済誌フォーブスは、「WSLにとって、Facebookから年間権利料を得るだけでなく、重要なプロモーションの側面を含んでいる。業界関係者によると、WSLは2年間で3000万ドルの収入が見込まれている。」と報道している。
なお、Facebookは2017年から“動画ファースト”戦略を掲げ、2018年には動画関連事業に対して10億ドル(約1100億円)を投資する予定とも報じられている。なかでもスポーツを重要視しており、現在スポーツ権利の交渉をする幹部も募集している模様だ。
オリンピック種目への正式採用もさることながら、現在の世界的サーフィン人口は理想的なピラミッド型であり、成長市場としてスポーツビジネス界から熱い視線が向けられているサーフィン。その一方で、この発表を知らせるWSLのInstagram投稿には、Facebookアカウント保有が前提になることなどに対して、多くの否定的なコメントが書き込まれている。
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(THE SURF NEWS編集部)