「海はみんなのもの」という認識は世界共通でありながら、海を独占するという発想はエリアによっては今なおあります。
とりわけ、その考えが強いのはサーフキャンプで、サーフスポットの目の前の土地を購入してリゾートを建設し、一切のアクセスを排他的にすることで宿泊客のみサーフ可能にするのです。
つまりは人数制限を行うことになるので、当然ながら宿泊料は一泊で数万円と高額ながら、貸切に近いラインナップを提供することが可能。
メジャーエリアであれば、かつてはCTイベント会場であったフィジーのクラウドブレイクも同様で、クラウドブレイクはアウターリーフでありながらタバルアリゾート宿泊客のみサーフ可能という制限をかけていたものの、数年前に撤廃されました。
そのような時代の流れなのか、カリフォルニア州のサンタバーバラ郡北部に伸びるホリスターランチでも、随分と前から一般開放の動きがあり、ようやくカリフォルニア州議会で開放すべきとの法案が通ることに。
今回の件に関し、カリフォルニアのギャビン・ニューサム州知事は以下の声明を発表。
カリフォルニア住民として、我々にはビーチに対して敬意を持つDNAが流れていて、州法においてホリスターランチのビーチへのパブリックアクセスを記しました。
これまで、ホリスターランチでサーフするならば陸路からは不可で、ボートアクセスのみとなっていました。
しかし、2022年4月から施行される今回の法案により、数々のサーフスポットを有する8.5マイルのホリスターランチ沿いのビーチへと陸路からアクセス可能になるとのこと。
ですが、いくら法が施行されたところで、ローカルが納得するのか!?ここが大きな問題になると思います。
例えば日本でも、今は分かりませんが10年ほど前には他県ナンバーの車を見たローカルが「海に入るな」と言ってきていざこざに発展する事は珍しくなかったですし…。
話がそれましたが、そのような状況を見越してカリフォルニア州では、今後詳細を詰めていくという事ですが、脅したり威圧と言った態度をローカルが取った場合には犯罪として多額の罰金を科せると言います。
長年に渡って一般アクセスを排除していたエリアだけに、スムーズに受け入れられるのかどうかは難しいと思うので、今後の推移を注視していきたいところです。