2月28日、3xワールドチャンピオンのミック・ファニングが2018年のベルズ戦を最後に引退すると表明した。
3月11日から始まるCT第1戦Quicksilver Pro Gold Coast、第2戦Rip Curl Pro Bells Beachに参戦したのち、17年のCT選手生活に幕を閉じることになる。
2001年、ワイルドカードで出場したオーストラリア・ベルズビーチでのCTイベントで優勝して世界にその名を轟かせたミック。翌年の2002年にはワールドツアーの仲間入りを果たし、その年のJ-Bayで優勝。
2004年にはメンタワイでのサーフィン中に肉離れ、数ヶ月海に入れない状態でしたが、復帰後はより強い選手へと成長して2006年に初のワールドタイトルを獲得。
2009年、2013年と3度も王座を手に入れ、通算22勝。ツアーフル参戦歴は16回にのぼる。
その時が来た。
「Rip Curl Pro Bells Beach」がWSLのチャンピオンツアーでフルタイム最後のイベントと決めたよ。
ツアーは多くのことを与えてくれたけど、次の新しいチャレンジが必要なんだ。
戦うことは大好きだけど、ワールドタイトルを争うだけのモチベーションが無くなったのさ。
ツアーで過ごした時間は素晴らしい価値があったし、私を支えてくえた特別な人達抜きではありえなかった。
母、父、姉、兄、愛しているよ。
スポンサーは目標のために支えてくれたし、シェイパーのダレン・ハンドリーとチームは全てのサーフボードのためにハードワークとケアをしてくれた。
ツアーの中の仲間達はまるで兄弟のようだったよ。
良い時期も辛い時期も優秀なサポートチームが側で支えてくれた。
常に正直に接してくれて感謝しているよ。
もちろん、長年励ましてくれた全てのファンにも感謝している。
ツアーから離れた人生を楽しみにしている。
自分が取り組んできたこのスポーツが進化し続けることをとても誇りに思うよ。
チャンピオンシップツアー、ビッグウェーブツアーのパフォーマンスのレベルは素晴らしい。
今後はファンの一人として楽しみにするよ。
見知らぬ場所で違う経験をする。
自分のサーフィンを新しい方法で進化させることも楽しみなんだ。
ホームのゴールドコーストの開幕戦と次のRip Curl Proで終わらせる。
私のチャンピオンシップツアーのキャリアはベルズビーチで始まったんだ。
ずっとベルズが大好きで、最後もここでやろうと決めていたのさ。
大きくて楽しいパーティーを開催する予定だから、ぜひ訪れてください。
そこで会うことを楽しみにしています。
Cheers and thanks for the memories.
2015年のJ-Bayでファイナルの最中にシャークアタックに遭ったミック。
更に12月の最終戦パイプラインの最中には兄ピーターが亡くなり、更に妻との離婚と長いキャリアで最もハードなシーズンになった。
翌年の2016年は熾烈なタイトルレースの体力的、精神的な疲れを理由にスポット参戦に切り替え、その中でもJ-Bayでは一年前のトラウマを乗り越えて優勝とまるでハリウッド映画のようなドラマティックな結末。
しかし、フル参戦に戻った2017年はタイトル争いに加わることが出来ず、すでにシーズン後半には周囲からも引退説がささやかれていた。
「何年も過ごしたツアーはとても楽しかったよ。ジェットコースターのように山あり谷ありだったけど、ツアーで過ごした時間を振り返ると素晴らしい思い出ばかりさ。戦うために自分を作り上げることや、ヒートやイベントで勝つこと、友人達とのお祝いなど。想像もしていなかったことが沢山あった」
引退試合となるRip Curl Pro Bells Beachは、3月28日~4月8日に開催される。
(空海)
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COVER PHOTO: © Corey Wilson/Red Bull Content Pool