国際サーフィン連盟が五輪予選となる「ISAワールドサーフィンゲームス(世界選手権)」の延期ならびに五輪出場権は維持される旨の発表をしたことを受けて、5月21日、条件付きで東京五輪の出場権を獲得している松田詩野がオンラインで報道陣の取材に応えた。
オリンピックや世界選手権の延期について
五輪の延期について、「五輪延期の話を聞いたときは、改めてコロナウイルスが世界に大きな影響をもたらしているとを実感しましたが、そのまま一年延期ということで少しほっとしました。」とコメント。
延期による気持ちの変化を尋ねられると、「世界選手権やオリンピックへの思いは変わらない。目標を見失わずに、今できることに集中して、自分の技術やメンタルを高めていきたい。1年伸びたことで、周りもレベルも上がるが、実力を付けてレベルをあげられる。笑顔で挑んで、良い結果で、笑顔で終われるようにしたい」と笑顔を覗かせた。
長引く試合の中止や延期について
まだ世界転戦が可能だった今年の2月から3月初旬には、オーストラリアのQS(WSLの下部リーグ)に参戦し、アヴォカビーチで開催されたQS3000では5位となるなど成績を残していた松田詩野。
当初は、一度日本に帰国してから、3月中旬からバルバドスでのQSに参戦予定に行く予定だったものの、フライトや入国制限の可能性を避けるためオーストラリアから直接バルバドスに飛んだ。ところが、到着直後にWSLから試合の延期が発表され、試合参加することなく帰国した。現時点で、WSLは6月末まで試合の延期を発表している。
「バルバドスは人も少ないのでそんなに深刻な事態に思えませんでしたが、オーストラリアの方がトイレットペーパーが売り切れるなど事態が酷かったように思います。」
「試合回るようになってからこんなに試合をしなかったのは初めてです。普段は、試合をたくさん重ねている時期の方が、試合の組み立て方など調子が良かったりするので、最近はフリーサーフィンの時も試合のシチュエーションを考えたりしています。」
最近の生活について
直近の生活については、「今年はじめ海外で転戦していたときは日本の学校のレポートをする時間もなかったですが、今はそれもできています。海での練習は、地域のガイドラインに沿って行っていて、ランニングや自宅でのストレッチ、トレーニングなども行っています。」と回答。
また、「サーフィンのビデオをみたり、オンラインで英語を受けたりもしています。小さなことですが、それが自分の自信に繋がるとも思っています。」と、この時期だからこそできることを前向きに捉えていた。
自宅では、普段あまり手をかけることのない料理にも挑戦。スコーンやチーズケーキなどのスイーツや、キーマカレーなどを作ったそう。
今後の生活について
「周りにも学校が休みになってしまった人たちもいるので、早く通常通りの生活に戻れることを今は一番望んでいます。1日中海にいてサーフィンする生活ような生活も恋しいです。」と現在の思いの丈を述べながらも、「大変な世の中ですが、こんな時こそポジティブに考えられる人の方が乗り越えていけると思います。」と前を見据えた。
Twitterも開設
今月に入りTwitterも開設。写真がメインとなるInstagramに比べ、「もっとラフな感じでそのときの気持ちを書いていきたい」とコメントした。
(THE SURF NEWS編集部)