夏の辻堂海岸の様子 Photo: THE SURF NEWS

湘南の海水浴場、今夏は開設中止へ「海岸は“自由使用の原則”によりサーフィンは可能」

6月1日、国内有数の海水浴場を抱える神奈川県で、各市町や運営組合などが今夏の海水浴場の開設を断念すると相次いで発表した。

海水浴場の開設に関して、神奈川県は先月27日にガイドラインを発表。海の家を完全予約制にする、砂浜に一定の間隔で目印を設置しソーシャルディスタンスを保つなどの条件が盛り込まれ、全事項を完全に遵守できない場合には、海水浴場の開設を中止を求めていた。

毎年150万人超の海水浴客が集まり全国トップクラスの人出を誇る藤沢市をはじめ、これまでに、鎌倉市、逗子市、横須賀市、葉山町、茅ケ崎市、平塚市、大磯町、小田原市、真鶴町などが今夏の海水浴場の開設を断念すると決めている。感染リスクを抑え、県の厳しいガイドラインを遵守することが難しいことなどが断念理由として挙げられた。鎌倉市によると、海水浴場を中止するのは太平洋戦争以来だという。

今夏に遊泳禁止等の看板を設置するかについては市町と協議中だという。また、海水浴場が開設されないことで、ライフセーバーが配置されなくなることによる安全確保や、ごみの問題などの環境管理が懸念されているが、これについても市町と協議中と説明した。

サーフィンへの影響

サーフィン等での海岸利用について、神奈川県はTHE SURF NEWSの取材に対し「海岸には“自由使用の原則”というものがあり、誰もが自由に使える空間です。ガイドラインは海水浴場を開設する場合の対策について定めたものであり、サーフィンやサーフスクールを含む海の利用自体を制限するものではありません。」と回答した。

現時点の状況が続く場合、鵠沼海岸をはじめ例年海水浴場規制により広範囲でサーフボード使用不可とされていたエリアでも、今夏はこれらの規制が入らず朝夕以外の時間帯でもサーフィン可能ということになる。

しかし、今後懸念される新型コロナの第2波、第3波などの影響により状況は変化する可能性はあり、各海岸での安全対策等もこれから検討が行われるため、引き続き各地の要請内容など最新情報の収集に努め、地域の状況に配慮した行動が必要だ。

(THE SURF NEWS編集部)

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