東京オリンピックでサーフィンが初めて競技となる。
世界中の多くのサーファーがこの歴史的な瞬間を待ち望んでいるだろうが、サーフィンを知らないオリンピックファンにとってはどうだろうか?
オリンピックの花形種目である陸上競技や水泳、体操などに比べるとサーフィンは圧倒的に認知度が低く、特に競技としてのサーフィンのルールも理解しがたいだろう。
その懸念に対して、NYタイムズが一石を投じる動画を公開した。
8分間に渡るその動画には、五輪サーフィンの代表選手であるガブリエル・メディナ、イタロ・フェレイラ、ジョン・ジョン・フローレンス、オーウェン・ライト、キャロライン・マークス、サリー・フィッツギボンズ、ジョアン・ディファイ、ブリッサ・ヘネシーがリモートで出演。
NYタイムズの記者ベデル・サジェが、8人に以下の質問していき、サーフィンとはどんな競技なのかを明らかにする試みだ。
シンプルな質問だが、サーフィンや波の仕組みを知らない人に、言葉で説明するのは予想以上に難しい。「いい波」や「際どいセクション」が通じない人達にサーファー達がどのように説明するのか?という観点からこの動画をみると、また別の面白さがある。
1.サーフィンの他のスポーツと違う部分(他のスポーツとは違う感覚や挑戦)は?
「他のスポーツは準備されたフィールドやコートがあるけど、サーフィンの競技場はいつも変わるんだ」
ジョン・ジョン・フローレンス
「試合が始まるまでどんな場所なのか分からないところで挑戦するんだ。」
イタロ・フェレイラ
「勝つのが難しいし、自分の思い通りにはならないわ」
キャロライン・マークス
2.サーフィンの主要な3マニューバー(エアリアル・ターン・バレル)
「エアリアルはスピードで飛ぶ感じだね」
イタロ・フェレイラ
「ターンとは波のフェイスの上でラインを描くこと。その時、全てのスプレーがサーフボードから飛び出るように見えるのよ」
サリー・フィッツギボンズ
「バレルは水のトンネルの中に入るような感じさ」
ジョン・ジョン・フローレンス
3.オリンピック会場の千葉について(小波が予想されるためにブラジリアンが有利と言われるが?)
「千葉の波でサーフィンするのは難しいよ」
ガブリエル・メディナ
「恐らく、千葉では回転したり、水の上の体操のようになりそうだよ」
オーウェン・ライト
4.採点方法(スピード・パワー・フローの3つが基準)
「スピードとパワーとフロー。全てを同時にやらなければいけない」
ジョアン・ディファイ
「ベスト2本の波がスコアになるのよ」
ブリッサ・ヘネシー
5.競争の駆け引きについて(優先権・パドルバトル)
「対戦相手とは目も合わせないわ」
ジョアン・ディファイ
「パドルバトルは超楽しいわね」
サリー・フィッツギボンズ
「パドルバトルは嫌いだよ」
イタロ・フェレイラ、ジョン・ジョン・フローレンス
6.オリンピックの栄光(誰が金メダルを獲得する?)
「自分が金メダルを取りたいね」
オーウェン・ライト
「金メダル獲得は夢よ」
ジョアン・ディファイ
この動画には競技を理解していないサーファーにとっても有益な情報が含まれている。
一度頭をクリアにして動画を視聴してみよう。
(空海)