今月21日、WSLとSurfing Australiaはケーリー・スレーターのウェイブプール「サーフランチ」の施設を、オーストラリアのナショナルチームの強化合宿所として提供することを発表した。ナショナルチームが、サーフランチを使用するのは初めてのことになる。
合宿は、6月18日~23日と8月の2回に分けて行われる。
オーストラリアのナショナルチームを統括するSurfing Australiaは、今年1月にオーストラリア国内で強化合宿を実施し代表選手16名を選抜。代表選手には、CTサーファーが数多く顔を揃えており、ステファニー・ギルモア、タイラー・ライト、マット・ウィルキンソンなど、既にサーフランチでテストライドした選手もいるが、今年のCTルーキーであるウェイド・カーマイケルなども参加することになる。
ナショナルチームを統括するSurfing AustraliaのCEOアンドリュー・スタークは、「WSLのツアーやオリンピックに向けて、私達の選手には可能な限り全てものを提供していきたいと考えており、サーフランチはそのための究極の手段です。WSLの施設でトレーニングするということは、最良のトレーニングとテクノロジーを私達のチームに提供したいという目的と合致しています。」と説明。6Xワールドチャンピオンであり、5月の『Founder’s Cup of Surfing』でオーストラリアチームのキャプテンを務める、ステファニー・ギルモアは、「サーフランチでサーフィンするのは本当に楽しくて、その波もかなりハイレベルなの。ここでトレーニングをするということは、CTやその先を勝ち取っていくために、とても意味のあることになると思う」とコメントしている。
サーフランチ(Surf Ranch)とは
11Xワールドチャンピオンのケリー・スレーターが手がけた、カリフォルニアLeemoreにあるウェイブプール(人工造波施設)の名称。2015年12月に初めてインターネット上でその全貌が公開されて以来、その波のクオリティの高さから、世界中の注目を集めてきた。
2016年5月には、WSLの親会社であるWSLホールディングスが、サーフランチを所有するKelly Slater Wave Companyの過半数株式を取得し子会社化した。
2017年9月には、CT選手が招待され初のコンテスト『Future Classic』が開催された。今年は、5月の初一般公開イベント『Founder’s Cup of Surfing』や、9月の初CT戦『Surf Ranch Open』が予定されている。
WSLは、日本にもこの人工造波施設の建設予定があり、2020年東京オリンピックの開催地としても視野に入れていると公表している。
(THE SURF NEWS編集部)
COVER PHOTO: サーフランチでのステファニー・ギルモア ©WSL/ SEAN ROWLAND