ハワイ州で10月15日からスタート予定となっている14日間の自主隔離が免除となる事前検査プログラム。
内容としては、観光客受け入れを再開するため、ハワイ行きのフライト搭乗72時間前までに指定された新型コロナのテストを受け、陰性証明書を持参すれば14日間の自主隔離が免除されるルールです。
指定されたテストはアメリカ国内でしか受ける事ができないことから、アメリカの国内旅行客を対象にした内容となります。
予定通りならば同プログラムの施行がスタート間近となっているのですが、ハワイ州の複数の上院議員と医師らが連名で、州知事へと同プログラムの厳格化を求める嘆願書を提出しました。
嘆願書の内容としては、陰性証明書保持者の自主隔離を免除せずに6日間に短縮し、6日目に新型コロナのテストを受けて陰性であればハワイを訪れる観光客は晴れて自由の身という内容です。
これだけ厳しくしなければ、確実に第3波が到来して3度目のロックダウンに繋がり、結果的に経済面への悪影響が大きくなると主張。
この訴えに対して、ジョシュ・グリーン副知事は真っ向から反対。理由としては、ハワイ旅行が嫌煙されることになりかねないとの懸念からです。
グリーン副知事の声明は以下の通り。
ハワイ州としての1日の検査能力は約4,000件で、観光客受け入れ再開後の1日の訪問客の見込み数は8,000~10,000人だから、そもそもテストを実施できる状態ではない。
ハワイを訪れる観光客の平均滞在日数は7~8日だから、6日間の自主隔離を求めるのならば、ハワイに来ようと考える人がいなくなるだろう。
しかも、6日目にテストして陽性だった場合、ハワイでさらに2週間の自主隔離になるリスクもあると考えれば尚更でしょう。
私が言いたいのは、テストは万能ではなく、マスク着用とソーシャルディスタンスのポリシーを徹底させることこそウイルス蔓延を防ぐ最善策だということです。
事実、ホワイトハウスの高官たちは毎日テストを受けているのに、マスクを着用しないからクラスターが発生したのだから。
さて、ハワイで来月11月からスタート予定となっているサーフィンのワールドツアーであるCT(チャンピオンシップツアー)。
主催者であるWSL(ワールドサーフリーグ)は、CTに関する進捗状況の発表を行っていませんが、アメリカ人もしくはアメリカで暮らすCTサーファー以外は2週間の自主隔離を求められるのならば、CTイベントの開催は厳しいように思えます。
2週間の隔離を考えれば、WSLから何らかの発表が行われる日が近いと思うので、WSLの動向にも注目したいところです。
※2020/10/15追記
地元医師らの反対はあったものの、結果的には当初予定どおり「14日間の自主隔離免除」するプログラムが10月15日(木)より開始。さらに、日本の厚生労働省が認可する新型コロナウイルスの核酸増幅検査(NAT)も指定検査対象として承認され、今後詳細が発表される見込み。
参照記事「Hawaii’s arrival testing debate continues, decision expected this week」