ボートが水面を走行後に発生する引き波とも呼ばれるウェイク。このウェイクに乗ることをウェイクサーフィンと呼び、ウェイブプールのように反復練習が可能なため、サーフィンのトレーニンググランドとしても最適です。
唯一の弱みとしてウェイクのサイズは、頭前後の波を発生させられるモダンウェイブプールと比べると大きく劣る点。
そこでウェイクの弱点克服に可能性を見出し、ウェイブプールに負けず劣らずとなる頭サイズのウェイクを発生させようというプロジェクトが発足。
このムーブメントを牽引しているのはエンジニアのマシュー・ブルーで、「Gigawave 350 GW-X」という名のウェイクサーフィン史上最大サイズの波を発生させるボートの開発に携わっています。
現在、マシューがサイトで公開しているボートのスペックとレイアウト以下の通り。
過去に例がないほどのビッグウェイブを発生させるとのことでボートのサイズも桁違いとなっています。重量が3,628キロという数字はかなりインパクトが強く、川などへ移動させるだけでも大仕事のように思えます。
さて、スペックやレイアウトまで決まっているものの、現時点においてはまだ机上の空論レベルとなっています。
マシューとしては来年辺りに1艘60万ドルほどでの販売を考えていて、現在は第一弾となるプロトタイプ製作のための資金集めが第一目標とか。
分野は少し異なるものの過去のウェイブプールの動向を見ていると、このような青写真から予定通りに事が進むことがほぼないのが現実です。
ですが、まれに奇跡的に全ての物事が上手く進むケースもあり、それはBSRサーフリゾートで使用されている造波装置のパーフェクトスウェル。新たな造波装置開発ともなれば、スケジュールが数年遅れることも珍しくないのですが、建設発表から1年半ほどで完成したBSRサーフリゾート。
しかも、建設発表時の造波装置はミニチュアサイズだったので机上の空論に近かったのですが、見事にフルスケールでイメージ通りの波を作り上げたのです。
このような事例も無きにしも非ずで、今回のギガウェイブも可能性は0ではないため、どうしても気になってしまいます。
個人的には成功を祈っているので、成功した暁にはジェイミー・オブライエンなんかがテストライドとなれば楽しみになりますね。
「Gigawave」公式サイト:https://www.ridegigawave.com/