4月5日、吉本興業株式会社は都内で記者会見を開き、東京五輪サーフィン競技の日本代表候補「前田マヒナ」と、その親友であり多方面で活躍するプロサーファー「野呂玲花」が所属選手となることを発表した。
前田マヒナは、ハワイ生まれハワイ育ちの日本人プロサーファーで、昨年11月のジャパンオープンで優勝し、今年5月末に予定されている五輪出場選考会「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」の出場権を獲得。そこで好成績を収めれば、東京オリンピックに出場することができるという現在3名いる日本代表候補のひとりだ。
そんな前田マヒナの親友である野呂玲花は、JPSAでも常に上位にランクインするだけでなく、自身で水着ブランド「Lueur.swim」をプロデュースし、 YouTuberとしても人気を集めるなど多方面で活躍中だ。
会見には、しずちゃん、おかずクラブ、ゆりやんレトリィバァなど、吉本の先輩女性芸人が登場し、二人を歓迎した。
前田マヒナが16歳の時に、ナザレのビッグウェーブにチャージしたストーリーには、一同驚きながらも「父とおじさん(ギャレット・マクナマラ)に騙されて乗った」という話に総つっこみ。
野呂玲花は、自身のプロデュースする水着ブランドについて聞かれると、「激しい動きでもずれないようにデザインしていて、全てハンドメイド。母の手作りです」と説明。先輩芸人達から「母の手作り?!」と突っ込まれるなど、終始笑いの絶えない記者会見となった。
2012年ロンドン五輪でボクシング代表入りを目指していたしずちゃんは、「とにかく強くなるために練習しかしていなくて、メンタルも鍛えないといけないので、いかに疲れを抜くかを考えてました。ルミネで漫才があるとそれが休憩みたいな。ネタ中にやまちゃんを殴るシーンがあって、そこでパンチの練習してました」と当時を振り返った。
前田マヒナは、「メンタルを整えるのは大変。私もスランプの時があったけど、ライフスタイルとメンタルを変えて、それを乗り越えた。ジャパンオープンもそれで優勝できた」とコメントした。
今後の抱負について、前田マヒナは「オリンピック競技にもなったサーフィンをもっと広めたい。それから海も守りたい。ハワイに育ったから日本の海にいくと、プラスチックごみもすごい多く悲くなることがある。吉本のちからで一緒にやりたい」とコメント。
野呂玲花は、「サーフィンをもっと広げたいのと、環境問題にも取り組みたいです。私達サーファーはいつも海から上がる時、片手にはサーフボードを持って、もう片手が空くのでゴミを拾って帰ります。普段からノープラスチックで、バッグやストローを持ち歩いたりしています。私達が普段やっていることはすごい小さなことですが、吉本さんと一緒だったらもっと大きいことができると思う」と語った。
吉本興業は2017年からSDGsの取り組みを始めており、2019年には国連とのコラボ動画としてしずちゃん主演の「空飛ぶレジ袋」を公開するなど、環境問題をはじめとする様々な企画を実施してきた。
現時点では、まだ二人の具体的な活動予定などは決まっていないというが、吉本興業所属のプロサーファーとしてどのように活動の幅を広げていくのか、二人の活躍から目が離せない。
前田マヒナ
1998年日本人の両親のもと、ハワイ・オアフ島で生まれる。
4歳からサーフィンを始め、2013年にISAとWSLのジュニアタイトルをダブルで獲得。
2018年WSLQS世界ランキング14位にランキング、日本代表に選出。
2019年ランキング15位。2020年は14位。2020年JAPAN OPEN優勝。
東京五輪出場を目指す。
【戦歴】
2020年第2回JAPAN OPEN 優勝
2020 Women’s WQS 14th
日本サーフィン連盟日本代表
2019 日本サーフィン連盟日本代表
Women‘s WQS Rank 15th
2018 Women‘s WQS Rank 14th
野呂玲花
中学1年生の時にサーフィンを始め、中学3年生の時に全日本サーフィン選手権優勝。高校1年生でプロ転向。初めてのプロトライアル参戦「JPSA千葉鴨川」で優勝。
【戦歴】
2019年JPSAショートボード年間7位
2018年JPSAショートボード年間2位
JPSA千葉一宮優勝
2017年WQS 1,000 Cape Town 南アフリカ4位
WQS 1,000 Durban 南アフリカ3位
2016年WQS 1,000 Ichinomiya Pro 千葉志田下優勝
(THE SURF NEWS編集部)