神戸のウェイブプール「神戸レイーズ」を運営する株式会社レスポンスエンジニアが、神奈川県足柄上郡大井町で人工サーフィン施設を目玉とする複合施設を建設していることが明らかになった。
建設地は、新型コロナウイルスの影響で昨年11月に閉館となった足柄の温泉宿泊施設「いこいの村あしがら」で、東名高速の大井松田ICより車で10分の場所に位置する。
同社はこの施設の経営移管を受け、現在テニスコートや野外ステージがあるエリアに造波装置を備えた約8500平方メートルのウェーブプール「la reyes 湘南」を建設する。造波装置は3億円、プール工事費約1億円としており、今年7月の開業を目指し、現在は測量など着工に向けて準備を進めている。
また、プールのオープンと同時にサウナ施設も完成予定。さらに、年内オープン目標として、新たにオートキャンプ場やバーベキュー場などを備えたグランピング施設も設置予定だ。2023年4月までには宿泊施設も再開される予定。飲食施設はテナント募集中とのこと。
本施設におけるウェイブプールの造波装置は、神戸レイーズのものとは異なる新しい特許技術を用いており、斜面を滑車が走ることで波を立たせる方式を導入。設置も低コストで行え、造波も重力を活用するため省エネルギーとなる。
また、ウェイブプール自体の広さは神戸の約110%程度となるが、この技術によって波のサイズやクオリティは神戸施設よりも向上する見込み。
神戸レイーズは、その立地や1セッション1万円以上という価格帯から、特に関東圏のサーファーにとってはなかなか体験しづらいイメージだが、実際は関西の中高所得者層をメインに人気が高く、春夏は予約が取りづらい時期もあるという。
▲神戸レイーズの波。足柄ではサイズ・クオリティ共にレベルアップする
今回新たに建設される足柄の施設も、同等の価格設定がされる予定だが、併設されるBBQ場やキャンプ場も含め、サーフィンのみではないアクティブな週末が過ごせる施設となり、立地的にはそのまま実際の海でサーフィンをすることも可能だ。
同社では、本施設のほか関東でもう1か所の建設予定が進行中とのこと。日本でも加速しているウェイブプールブームの動向に今後も注目しよう。
(THE SURF NEWS編集部)