人気SNSプラットフォームFacebookが、社名を「Meta(メタ)」に変更したことが話題になっている。
一見サーフィンと何の関係もない話だが、メタ社が構想する仮想空間を紹介する動画で、創設者マーク“ザック”ザッカーバーグがカイ・レニーとフォイルサーフィン対決をしているではないか?!
カイと言えば、サーフィンだけではなく、SUP、フォイル、カイトサーフィン、ウィンドサーフィンとあらゆるボードを楽しむ若き天才ウォーターマン。直近では「Big Wave Awards」を2冠受賞し、プライベートでは双子を授かるなどおめでたいニュースも続いている。
そんなカイと、世界有数のビリオネアのザックの関係とは?2人とフォイルサーフィンの関係を探る。
Meta社が構想する仮想空間「メタバース」
Facebook創業者マーク・ザッカーバーグによれば、今後、同社が構想する仮想空間「メタバース(Metaverse)」関連の事業に軸足を置くうえで、社名も変更することにしたようだ。そのメタバースでは、アバター(分身)が遊び、働き、出会い、買い物をし、そして様々なゲームにも参加できる。
「メタバースでは、あなたが想像できるほとんど全てのことができます」
メタ社CEOマーク「ザック」ザッカーバーグ
実際、ネット上に構築されたゲーム内世界ではアバターが生活し、仕事やミッションをこなしてお金を稼ぐなど、この構想に近い内容が既に現実になっているが、今はまだゲーム内世界と現実の生活はおおむね切り離されている。
メタバース上では実際の生活や経済、社会と結びついている点に大きな違いがある。VRやAR技術が飛躍的に進化している現在、いつ現実の企業や人々が仮想空間上で実際に活動をはじめるか、というところまで来ているようだ。
ちなみに同社が手掛ける「Facebook」や「Instagram」のサービス名はそのままで変更はない。
なぜザックとカイがフォイルサーフィン?
カウアイ島で広大な土地を所有するザックは、実は熱心なフォイルサーフィンのファンで自身のInstagramにも度々動画をアップしている。
カイ・レニーとも以前から交流があり、外洋でフォイルサーフィンしている動画にカイをタグ付けして「カイ、これでやり方あってる?」とキャプションを付けている。米独立記念日には星条旗を掲げてフォイルボードでウェイクサーフィンをしているというハマりっぷりだ。
Weirdest thing I heard today. Facebook CEO Mark Zuckerberg said he put on too much sunscreen to hide from paparazzi. “I was like, oh I don’t want him to recognize me so you know what I’m gonna do I’m just gonna put a ton of sunscreen on my face and that backfired.” pic.twitter.com/ngyPXmhHZW
— Queenie Wong (@QWongSJ) April 27, 2021
ザックは世界を動かすビジネスマンなだけに世間からの注目度も高く、以前カイとフォイルサーフィンをした際に、顔に大量の白い日焼け止めを塗っていたことが世界中のメディアで報道されていた。
今回の発表と一緒に公開された動画では、メタバース空間にいるザックのところに、カイがWhatsappのようなメッセンジャーツールを使ってフォイルサーフィンセッションの誘いを送る。ザックは「これぞ僕がやりたいこと!」とすぐさま参加してセッションが始まる。
仮想ゲーム「Hyper Foil VR」では2人が仲良さそうにフォイルボードで波に乗り、ジャンプでボートを飛び越え、チューブをくぐってゴールを目指す。対決はカイの勝ち。カイが「もう一回やる?」と持ち掛けると、ザックが「またあとでね。日焼け止めを塗りなおさなきゃ」と自身のゴシップを交えたユーモアで返して終わる。
10月にFacebook社内から大量の内部文書がリークされ、Facebookがフェイクニュースの拡散の温床となっていたことや、Instagramが若者のメンタルヘルスへ悪影響を与えることを知りながら、その対策には消極的な姿勢だったことが暴露され世界から批判の的となっていた。仮想空間の未来を予告する今回の発表はその注目をそらすためと指摘する声もある。
しかし、同社がメタバースに主軸を置こうとしているのは間違いない。動画に登場したゲームHyper Foil VRはまだ実在しないようだが、ザッカーバーグがSNSで「誰か早くカイ・レニーのフォイルとサーフィンのゲームを作ってくれないかな?」と呼び掛けている。あなたもカイと一緒にフォイルサーフィンができる未来はそう遠くないのかもしれない。
ケン・ロウズ