数年前から話題となっていた米国カリフォルニア州ロサンゼルスから内陸に2時間ほどの距離に位置する砂漠エリアでの相次ぐウェイブプール建設の話題。
最も話題となっていたのは、以前にBSRサーフリゾートの造波装置のオペレーションを担当していたプロサーファーのシェイン・マグナッソンが手掛けるPSSC(パームスプリングスサーフクラブ)。
サーフロック社の造波装置を使ったPSSCは、テスト稼働の段階から多くのプロサーファーを招待して、包み隠さず人工波を披露していましたので。
そのため、砂漠エリアでのウェイブプール競争はPSSCが一歩先を行ってるイメージがありましたが、ここに来て突如DSRTサーフがまくる格好となりました。
アメリカ初の「The Cove」はゴルフ場と併設、2023年末開業予定
DSRTサーフとは、アメリカ初となるウェイブガーデン社の造波装置「The Cove(ザ・コーヴ)」を使うウェイブプールが目玉のサーフパーク。
アメリカには以前、テキサス州にNランドというウェイブガーデン社の造波装置を使ったウェイブプールがありましたが、同プールの造波装置は旧バージョンだったので、ザ・コーヴは初となります。
建設地となるのはカリフォルニア州コーチェラバレーで、すでにパームデザート市議会から満場一致で承認されたとのこと。
興味深い点として、サーフパークではあるものの、既存のゴルフリゾート「Desert Willow Golf Resort」とタッグを組む形となるので、ゴルフとサーフィンの両方を楽しむことができるそうです。
ザ・コーヴ搭載ウェイブプールはモジュール数によってウェイブプールの規模が決まり、現時点までで最大のモジュール数を誇るのは韓国の56。DSRTサーフには52のモジュールがあり、ブラジルと並び2番目の規模となります。
DSRTサーフはゴルフ場と手を組み、「Turf for Surf」というユニークな取り組みが行われます。
砂漠エリアという場所柄、貴重な水資源を無駄にしないための同プログラムでは、ゴルフ場の20エーカー分の芝生エリアを渇水に耐えられる造園へと変えることで、ウェイブプールに必要な水を賄う内容となります。
今後の日程については、今年の夏にはDSRTサーフ建設に着手し、2023年終わりまでには一般オープン予定とのことです。
さて、カリフォルニア内陸には、今回のコーチェラバレーのDSRTサーフ以外に、パームスプリングスのPSSC、ラキンタで新たなサーフランチの建設予定が発表されています。
DSRTサーフの動向では建設認可は問題ないようなので、PSSCとサーフランチによる今後の動きにも注目が集まります。