オーストラリア初の造波装置メーカーとして、激化するウェイブプール競争に参入してきて5年以上の月日が経つサーフ・レイクス社。
ウェイブプールの常と言うべく、当初のタイムライン通りに物事が進まず時間はかかってはいるものの、着実に前進を進めています。
そして今週、造波装置メーカーとしての目標である第一弾の商業ウェイブプールの開業情報や、ライセンス契約による世界展開についての進捗情報をプレスリリースにて発表しました。
ここからはサーフ・レイクス社による現状の動向についてお届けしていきます。
ウェイブプールの一般オープンについて
様々なタイプの造波装置を試してみたいサーファーにとって気になるのは、商業施設としての一般オープンについての情報です。
サーフ・レイクス社は既にクイーンズランド州イェプーンにウェイブプールを建設していますが、当初はこれを研究開発のためのデモ施設という位置付けだと発表していました。
カリフォルニア州レモーのサーフランチ、スペインのバスク地方にあるウェイブガーデン社も然りといった感じで、造波装置メーカーがデモ施設を持つことは一般的と言えます。
その後、ゴールドコーストにサーフ・レイクス社の造波装置搭載ウェイブプール建設の話もありましたが、進捗情報に関してのニュースは途絶えることに。
そんな中、サーフ・レイクス社が発表したのは、イェプーンのデモ施設を商業施設に転用してしまおうという話で、その話が出たのがちょうど1年ほど前のこと。
そして現状はと言うと、クイーンズランド州からはすでに建設許可が下りていて、最終ハードルとなる地方自治体からの建設許可も認められたそうです。
結果として、商業施設としての建設が可能となったので、イェプーンの旧デモ施設がサーフ・レイクス社による世界初の商業ウェイブプールになる可能性が高そうです。
ライセンス契約による世界展開について
これまでにもサーフ・レイクス社は世界中から数々の問い合わせがあると発表していましたが、締結に至るには簡単ではない模様です。
現時点において、締結に至ったと今回のプレスリリースで発表しているのは、アメリカのテキサス州ダラス、サウスキャロライナ州、フロリダ州の3か所と、オーストラリアのダーウィンと南オーストラリア州の2か所。
日本を含むアジアでの動向としては、アジアは欧米ほど新型コロナの規制撤廃が進んでいないので、どうしてもスピード感が落ちるとのこと。
そんな中でも可能性を模索しているエリアは、バリ島(インドネシア)、プーケット(タイ)、海南島(中国)だそうです。
サーフ・レイクス社製造波装置について
同社の造波装置については、自己申告ではあるものの、現時点において世界最大サイズとなるフェイスで2.6メートルの人工波を発生させています。
ただ、興味深いことに2.6メートルというサイズは、サーフ・レイクス社にとってのマックスサイズではないそうです。
2.6メートルの人工波を発生させるのに使用した造波装置のパワーは4.3mで、最大で5.5mのパワー設定まで可能なので、波のサイズは優に2.8メートル以上が可能と言います。ただし、上級者とプロサーファー限定となり、ワールドクラスのサーフィンイベントなどに活用可能だそうです。
まとめ
ウェイブプールについては、最初の一歩が想像以上に時間がかかるものの、一度ボールが転がり出せばそのスピードは加速していく事でしょう。
まだ世界的にも馴染みが薄いサーフ・レイクス社の造波装置が、どれほどのポテンシャルを見せてくれる事になるのか楽しみにしたい所です。
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