パリ2024オリンピックの選考大会となる「2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games」が現地5月30日よりいよいよ開幕。
既に現地入りしている日本代表「NAMINORI JAPAN」が、初日のオープニングセレモニー参加後にオンライン会見を行った。
今回会見に出席したメンバーは、五十嵐カノア、稲葉玲王、脇田泰地、前田マヒナの4名。
うち五十嵐カノアは、カリフォルニアで開催されていたCT第6戦『Surf Ranch Pro』が終了したばかり。前日深夜に現地入り後のセレモニー参加を経て、改めてWSGへの意気込みを語った。（一部、音声が聞き取れず抜粋した内容となります）
WSGへの準備、今大会の意気込みなど
五十嵐カノア
いつも通り、自分の100％のパフォーマンスができるように準備をしています。
チームのサポートと、自分の良い成績が残せるように。日本チームで、良いサーフィンができれば結果もついてくる。皆と一緒に楽しみたいです。
前田マヒナ
楽しくやれれば、良い成績が残すことができると思います。
アジア枠を目指しているけど、あまり（自分に）プレッシャーをかけにように、ヒートbyヒートで考えて、楽しくやっていきたいです。
脇田泰地
（現地の波は）パワーがあって楽しいです。良いサーフィンができれば良いなと思います。
稲葉玲王
とくにこれという準備はしていませんが、この波用のサーフボードは作りました。
オリンピックのことというよりは、この試合でいくつか勝って、しっかり結果を残せばつながると思うので頑張りたです。
また、大会ヒートは明日よりスタートのため、取材陣の質疑応答は現地の宗像富次郎監督が対応した。
現地（エルサルバドル）の状況
（現地の波は）昨日までかなり大きく、選手たちも苦労していましたが、今日あたりからだいぶ落ち着いてきました。
天候はちょうど雨季に入っていて34度くらい、かなり暑い状態です。昨夜も雨が降って朝まで雷雨、日中は晴れて気温が高くなり、非常に蒸し暑い状態で、選手たちはコンディション作りに苦労しています。
また、海水温が30度くらいあり（海から）上がってくると「暑い暑い」と言っていて、体温を下げるスラリーや氷袋、かぶるための氷水を作ったり、コンディション作りが非常に厳しい状況にあります。
明日から1回戦がスタートしますが、前半は１日１ヒートずつ、後半は１日３ヒートになる場合もあるので、暑さで上がった体温をいかに戻すか、リカバリーできるかが我々の仕事で、選手たちも注力しなければならない状態です。
主なライバル国はインドネシアとフィリピン、中国にも注目
男子の主なライバル国は、CT選手の和井田理央選手を含むインドネシアや、ここ（エルサルバドル）と同じような波があるフィリピンなど。
女子は、同じくフィリピンが潜在的な力をもっていそうなこと、そして2か月前からここで合宿を行っている中国にも注目しています。
中国では現在、これまで日本代表コーチを務めていたウェイド・シャープがコーチを務めており「それなりに滑るよ」との情報もあります。
まだまだ日本との差はあるだろうと思っていますが、中国の選手はまだ世界を回っていないため実力が分からない。中には、あれ誰？といった目立つ選手もいるため要注意と考えています。
※今大会でアジア最上位となった選手は、パリ2024オリンピックの出場権を得ることができる。
五十嵐カノアのリーダーシップについて
彼は日本人としてただひとりWSLのCTに参加していて最も注目されていますし、団体を引っ張っていく力、リーダーシップを兼ね備えています。
彼は選手やスタッフなどチームをまとめてくれる存在。前回カリフォルニアのWSGでは、選手たちのコーチ面でも活躍してくれましたし、チームのムドメーカーでありチームのために活躍してくれる選手でもあります。
普段、彼は個人戦のCTをまわっているからか、日本の選手団に入ることが好き、一緒に勝っていくことが楽しいと言ってくれています。
色々な波を知っていますし、その知識を隠すことなく、チームの選手たちに色々とアドバイスをしてくれています。
「2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games」は、現地時間で5月31日（日本時間で5月31日深夜）よりコンテストがスタート予定。
ライブ配信はISA大会サイトにて。
2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games
https://isasurf.org/event/2023-world-surfing-games/
（THE SURF NEWS編集部）
