パリ2024オリンピックのサーフィン競技における、最後の選考大会となる「2024 ISA WORLD SURFING GAMES プエルトリコ大会（2024年2月開催）」。
本大会への出場枠をかけた日本代表選考合宿が、本日12月23日（土）～24日（日）にかけて静波サーフスタジアムで開催。
この2日間のうち、初日の数時間のみがメディア公開となり、集まった報道陣に各選手が意気込みなどを語った。
2024WSG日本代表選考、残る男子1名と女子2名が決定
今回行われている選考合宿は、来年2月にプエルトリコで開催される「2024 ISA WORLD SURFING GAMES（以下、2024WSG）」に出場するための、日本代表選手を決定するもの。
この2024WSGは、パリ2024オリンピックにおける最後の選考大会。残る五輪出場枠を目指す選手にとっては、最後のチャンスとなる。
2024WSGには男女各3名の代表選手が出場でき、現在は五十嵐カノア、稲葉玲王、松田詩野の3名が確定済み。残る男子1名と女子2名が、この選考会によって決定する。
（その先の五輪出場も視野に入れると、男女3名ずつの代表枠のほか、その補欠枠も重要といえる）
選考合宿について
2日間の日程のうち、メディア公開となった1日目はいわば公開練習の場といったところ。am9時過ぎより選手たちがプールに入り、マニューバー重視の中級波からスタート。続けてチューブも狙える上級波となり、午後にはエアー向きのブレイクも出して、各選手たちがライディングを調整。
実際の選考会は12月24日（日）となるが、試合形式ではなくひとりひとりのライディングを見て審査を行い、代表選手を決定する。
代表選考会の参加選手
代表選考会の出場メンバー以下、2023特定強化指定選手の中から男子3名、女子4名が参加。出場予定だった大原洋人は体調不良により欠席となった。
＜男子＞
・伊東李安琉
・コナー・オレアリー
・脇田泰地
＜女子＞
・都筑有夢路
・都築虹帆
・前田マヒナ
・松岡亜音
都筑有夢路
ウェーブプールの波について
楽しんで、自分のサーフィンができることが重要じゃないかなと思います。
ウェーブプールでのサーフィンは韓国以来ですが、韓国のQSでは優勝もしたし、サーフィンの調子も良いので、今回もこの調子でやれたな良いなと思います。
海だと天気とか波に左右される部分もあるので、同じ決まった波でやれるやれるというのは、良い環境だなと思います。
選考会、パリ五輪について
とにかく楽しくやって、自分の全力をつくして、それで結果がどうなっても、次の成長につなげられたらと思っています。
オリンピックは日本のサーフィン界を変えられる力をもっているし、自分にとっても良い経験になっていて、成長もさせてもらいました。東京オリンピックで銅メダルをとって、横でカリッサが金メダルをかけているのを見て、良い色だなって思ったので。次は自分が金メダルを取りたいなと思っていて、その気持ちをモチベーションに頑張りたいと思います。
自身の強みについて
笑顔ですかね、笑顔は自分も強くしてくれるし、それで周りの子も引き上がってくれたら良いなと思います。台湾も韓国も、すごく試合を楽しめて、それで自分が強くなれたと感じました。これからも、それを強みにしていけたら良いなと思うのと、東京五輪で銅メダルを取れた自信もあるので、それも強みだと思います。
チョープーの波について
チョープーの波はチャレンジですね、世界の波で一番と言っていいくらい、危険と隣り合わせの波でもあるので。そこにチャレンジするっていうのは、自分も成長しなければならないし、今後の目標であるワールドタイトルを取るために必要な経験だとも思っています。
都築虹帆
本日のサーフィン、ウェーブプールについて
私がパリ五輪に出るための最後のチャンス、しっかりアピールできたら良いなと思っています。プールでのセッションはめちゃくちゃ好きです。
今日は私の得意なエアーがやりやすい風が吹いているので、すごく楽しみですし、落ち着いてやれるかなと思っています。
選考会とパリ五輪について
他の選手の結果ではなく、自分のサーフィンを出せることがベスト、そこに集中してやれたらなと思っています。
私がサーフィンを始めたくらいに、サーフィンがオリンピックの追加種目になって、そのときから、日本代表になって世界で戦うことが憧れだったので、しっかり出られるように頑張りたいと思います。
チョープーの波について
私にとってチョープーは、まだ一度も足を運んだことがない場所なんですけど、自分がサーフィンを始めて、プロサーファーになって、世界一になりたいと思ったときに、あの波は楽しみでもありながら、恐怖心もある波なんですけど、クリアしたい波なので。そこに向けて今の自分のベストでやっていけたら、良い結果につながるんじゃないかなと思っています。
伊東李安琉
本日のサーフィンについて
僕は、コナー選手、脇田選手と比べたら、実績がないほうだと思うので、ここで良いライディングを見せられたらなと思っています。
チューブもエアーもバンバン決めたいと思います。
自身の強み、パリ五輪について
タヒチは2～3年前から何回も行っている場所で、僕自身も気に入っているので、パリ五輪に出場できたら良い結果が出せるんじゃないかなと思っています。
僕はチューブライディングが得意なので、それが強みかなと思います。
パリ五輪会場のチョープーは、世界の波でもトップ3に入るくらい、凄い波が割れる場所。危険でもあるし、怪我するリスクもあるので、そこは慎重にやっていきたいなと思います。
コナー・オレアリー
本日のサーフィンについて
楽しかったです。今オーストラリアは夏で波がないので、今日はいっぱい波に乗れて嬉しいです。
自分は体重が90kgあって重いから、ちょっと難しいけど、波の形は良いしパワーも少しあるから楽しいです。
自身の強み、パリ五輪について
タヒチで試合をやることは、絶対のモチベーション。今日の夜はよく寝て、明日はいっぱい頑張りたいと思います。
強みはパワーサーフィンですね。エアーもたまにやるけど、一番のポイントはパワーサーフィン。これから1か月ハワイのシーズンも始まるし、強くなって、もっとパワーを付けて、パリ五輪に出場できたら、ゴールドメダルを目指します。
今日は夕方も入って、エアーの練習もできるのでとても楽しみです。明日も頑張ります。
前田マヒナ
本日のサーフィンについて
久しぶりに日本のホームに戻ってきましたが、結構寒いですね。ブーツを履いてのサーフィンは去年の3月に日本へ来たとき以来です。
昨日の夜にハワイから日本に来ましたが、ハワイでは水着でずっと入っていたし、久しぶりにウェットスーツを着て、ブーツとグローブも付けて凄く難しかったです。夕方も練習して、明日に向けて頑張ります。
自身の強み、アピールポイントなど
チューブの波を目指してます。私はハワイ・ノースショア出身ですが、この前の日本の合宿で、皆でタヒチに行ったときも、良いバレル、良いチューブライディングを目指していました。静波サーフスタジアムのチューブ波も楽しみで、頑張って良いライディングを見せたいなと思います。
タヒチの波と、選考会について
タヒチのチョープーは、ハワイと似ているコンディションだから、良いチューブとビッグウェーブで、自分のストロングポイントを世界に見せることができたらと思います。
チョープーは特別の波。このプールの波とは全然違うと思うけど、日本代表選手を選ぶために、どんなコンディションでもやらなけれならないということは分かっています。
寒さも慣れて、ブーツも慣れて、頑張って明日まで良いサーフィンを続けたいと思います。
松岡亜音
本日のサーフィンについて
みなさん特別強化指定選手でレベルも高いので、自分も頑張ろうと思える環境で、自分のサーフィンを発揮できたなと思っています。みんな仲間だし、プールからあがれば友達なんですけど、自分がライディングしているときは精一杯のサーフィンができるようにと、集中を切らさずに頑張りました。
ウェーブプールの波について
海とは違って、何度も繰り返し練習できるのがプールの魅力ですね。水は冷たくて今日も寒いですけど、良い波で練習ができて、ここは大好きです。
ジュニアで金メダルを獲得、次に目指すものは
今年はISAジュニアで優勝することができて、今度はシニアのISA代表選手を決めるこの合宿で、代表になれるように頑張るのと、もちろんその先のオリンピックを目指して、そのために今回は頑張りたいと思います。
自身の強みなど
サーフィンが好きなことと、試合で海に入っているときは選手に注目がいくので、自分のサーフィンを見てほしいという気持ちが強いところです。まだまだですけど、段々サーフィンも変わってきていると思うので、そこが強みかなと思います。
脇田泰地
ウェーブプールの波について
プールって感じですね。海の波とは違いますけど、みんな同じ波っていうのは良いところなので。あまりやったことがなくて、苦手とか、得意とかはないですけど、自分の良いサーフィンができればなと思っています。
自分のアピールポイント
全部ですね。自分のサーフィンを見てもらって、それが良いと思ったら、世界戦につながるのかな。自分のサーフィンをするだけだと思います。
パリ五輪について
パリ五輪に出ることができたら、自分が大好きなチューブなんで、いつも通り一番ヤバい波に乗れるようにしていきたいなと思います。
プールという特殊な波だけど、本当の海じゃないからとか、あまりネガティブに考えずに、ポジティブに頑張っていきたいと思います。
選考会の結果は、12月25日（月）の会見の場で発表される予定。その内容は追ってお伝えします。
（THE SURF NEWS編集部）
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