Photo: THE SURF NEWS

日本サーフィン連盟が2024年の強化指定選手と日本代表選考基準を発表

パリ2024オリンピックサーフィン競技の最後の出場枠をかけた大会「2024 ISA WORLD SURFING GAMES プエルトリコ※2024年2月開催」を控え、ボードカルチャーのビジネス展示会「インタースタイル」内にて、日本サーフィン連盟が記者会見を実施。

本会見では、2024年の強化指定選手発表のほか、ISAジュニア世界選手権、ISAロングボード世界選手権の代表選考基準についても発表。
また、会見の最後には日本代表「NAMINORIJAPAN」の新ユニホームデザインがお披露目となった。

日本サーフィン連盟酒井厚志理事長 Photo: THE SURF NEWS

NSA強化体制について

昨年より強化体制が変化した日本サーフィン連盟。オリンピックイヤーとなる2024年は、パリ五輪における選手の活躍に話題が集まるが、連盟強化部としては今年度より、2028年のロス五輪、2032年ブリスベン五輪に向けて、さらに若手選手の強化に力を入れていく方針だ。

また、会見にはJPSA理事長の細川哲夫氏も参加。今後、日本のサーフィン界が一丸となって、世界で活躍する選手を輩出するべく強化を進めていくこととなる。

会見にはJPSA理事長の細川哲夫氏も参加。「JPSAとしても、NSAと一緒にしっかりと強化選手を選出して、オリンピックで金メダルを取れるよう協力していきたい」 Photo: THE SURF NEWS

2024ISAWSGプエルトリコ日本代表

はじめに、いよいよ2月23日より開幕となる「2024 ISA WORLD SURFING GAMES」に派遣する日本代表選手を改めて発表。

カリブ海の島国プエルトリコで開催される本大会は、パリ2024オリンピックサーフィン競技の最後の出場枠をかけた大会となるが、男子3名、女子3名の日本代表選手のうち、五十嵐カノア、稲葉怜王、松田詩野の3名は、本大会へ出場することにより、パリ2024オリンピック大会の出場が正式に決定する。

残る五輪出場枠として、女子は7位以内の入賞で得られる2枠目と、国別1位で得られる3枠目の獲得を目指す。
※コナー・オレアリーは日本男子3枠目に事実上内定

2024WSG日本代表選手

2024ショートボード強化指定選手(内定者)発表

続けて、今後の日本代表選手選考に関わる「2024年サーフィンショートボードの強化指定選手」も発表。現時点での内定者は以下の80名。各選手の承諾が得られた後、理事会の承認を持って3月中に正式な発表となる。

2024年サーフィンショートボードの強化指定選手

2024年 サーフィン競技強化指定選手の選考基準(シニア枠)

① NSA メンクラス・ウィメンクラスランキング上位2名
② WSL2023 日本人ワールドランキング上位8名(男女)
但し、日本国籍を有し、NSA 及びJOC の規定に準じるCT選手は強化指定選手としていつでも追加し選抜することができる。
③ JPSA 日本ランキング上位6名(男女)
④ 強化部推薦2024 オリンピックパリ大会(タヒチ)の波に適した選手
⑤ 2020 東京オリンピック出場選手
※ISA世界選手権代表はナショナルチーム期間として登録年(参加年)より2年間、強化指定選手として更新することができる。
※WSLのランキングやスケジュール、怪我などの変更事由に伴い、CS参戦メンバーに加わった場合、強化指定選手としていつでも追加し選抜することが出来る。
⑥ 2023WSL「ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ(WJC)」出場選手
⑦ 2023ANOC日本代表選出選手、補欠選手

2024年 サーフィン競技強化指定選手の選考基準(ジュニア枠/U18・U18G・U16・U16G)

① 2023NSA ジュニアクラスランキング上位8 名
② 2023NSA ボーイズクラスランキング上位8 名
③ 2023NSA キッズクラスランキング上位8 名
④ 2023NSA ガールズクラスランキング上位8 名
⑤ 強化部推薦2024・28 オリンピックパリフランス大会(タヒチ)・ロサンゼルス大会
の波に適した選手
⑥ 強化部推薦U18 の選手で海外またはプロで活躍する選手を選考することができる。
※各ジュニア以下のクラスで対象年齢者が8 名以下の場合、NSAランキングより翌年のU18・U16対象クラスに分け計8名をランキングより追加選抜する場合がある。
※ISA世界ジュニア選手権代表・補欠選手はナショナルチーム育成期間として登録年(参加年)と翌年の2年間を強化指定選手として更新する。
⑦ 2023WSL「ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ(WJC)」出場選手
●その他
※ジュニア・ガールズクラスの強化指定選手選考者で、シニアクラスに上がる選手はシニアクラスの強化指定選手とする。

強化委員長の牛越峰統氏 Photo: THE SURF NEWS

ISAジュニア、ISAロングボードの代表選考基準も発表

さらに今年4月〜5月にエルサルバドルでの開催が控えている、ISAジュニア選手権、ISAロングボード選手権の代表選考基準も発表された。
ISAジュニアは、4月開催のNSAジュニアオープンサーフィン選手権大会の結果をもって代表者が決定。ISAロングボードは、3月6日の選考会を持って代表選手が決定する予定だ。

2024 ISA World Junior Surfing Championship

開催期間:2024年5月3日(金)~12日(日)
開催地:Surf City El Salvador El Sunzal/La Bocana
出場選手:U18Boys3名、U18Girls3名、U16Boys3名、U16Girls3名

<日本代表選考基準>

U18Boys
・前年のNSAランキング1位 … 前年1位がOPENになるため推薦枠
・ジュニアオープン優勝 …NSAジュニアオープンSMジュニア優勝者
・推薦枠 …NSAジュニアオープン終了後発表
U16Boys
・前年のNSAランキング1位 …髙井汰朗
・ジュニアオープン優勝 …NSAジュニアオープンSMボーイズ優勝者
・推薦枠 …NSAジュニアオープン終了後発表
U18Girls
・前年のNSAランキング1位 … 前年1位がU16のため推薦枠
・ジュニアオープン優勝 …NSAジュニアオープンSWジュニア優勝者
・推薦枠 …NSAジュニアオープン終了後発表
U16Girls
・前年のNSAランキング1位 … 石井有沙
・ジュニアオープン優勝 …NSAジュニアオープンSWガールズ優勝者
・推薦枠 …NSAジュニアオープン終了後発表

NSA副理事長の佐藤正麗穂氏 Photo: THE SURF NEWS

2024 ISA World Longboard Championship

開催期間:2024年4月18日(木)~25日(木)
開催地:Surf City El Salvador El Sunzal
出場選手:MEN2名、WOMEN 2名

<選考基準>
以下のランキング上位者にて選考会を実施。
・NSAランキング上位2名
・JPSAランキング上位4名
・WSLランキング上位2名

選考会は3月6日(予備日3月7日)にて開催予定。開催場所は調整中で、追ってNSAホームページより発表される。

代表選考会参加予定選手

NAMINORIJAPANユニホーム

最後に、日本サーフィン連盟のユニホームサプライスポンサーであるウェットスーツメーカー「RASH」が手掛ける「NAMINORIJAPAN」の新ユニホームが発表された。

新ユニホームの監修を務めたのは、BEAMS(ビームス)のサーフ&スケートに特化したオリジナルブランド “SSZ” のディレクター加藤忠幸氏。デザインは実際のウェットスーツのカッティングラインが表現されているなど、両ブランドのスタイルが融合したコレクションとなった。

WSG日本代表選メンバーはこの新ユニホームを着用し、2月19日よりプエルトリコ大会へ出発する。

新ユニホームを着用する日本代表コーチの大野修聖氏、田中樹氏 Photo: THE SURF NEWS
普段からRASHウェットスーツを着用しているという加藤忠幸氏「サーフィンで描くライン=曲線をカッティングでルーズに表現しました」 Photo: THE SURF NEWS
ユニホームの裏側には日の丸を表現。競技で熱くなったとき、ユニホームを脱ぐことで熱い想いを伝えることができる Photo: THE SURF NEWS

(THE SURF NEWS編集部)

blank

「国内外サーフィン界の最新トレンド・ニュースを読み解く」をコンセプトに、最新サーフィンニュースをお届けします。

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。