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JPSA「S.LEAGUE」は来シーズンから2部制ツアーがスタート。S.ONE初戦は北海道浜厚真

JPSAの新たなプロサーフィンツアーとしてスタートした「S.LEAGUE」。初年度となる2024-25シーズンもいよいよ終盤となるが、横浜みなとみらいで開催中の合同展示会「インタースタイル」にて、来る2025-26シーズンのツアー体制、ランキングシステム、各ディビジョン等の詳細が発表された。

来シーズンより、ツアーは「S.ONE TOUR」と「S.TWO TOUR」の2ディビジョン制へ移行し、より競争力のあるツアーへ進化することとなる。


S.LEAGUEチェアマンの大野修聖氏 Photo: THE SURF NEWS

2025-26 ツアーの仕組み

来シーズンとなる2025-26ツアーで最大の変更点は、これまで1ディビジョン制だったプロツアーが、S.ONE、S.TWOという2ディビジョン(2部リーグ)制になるということ。

これはWSLのCT/CSクオリファイの仕組みとも似ており、上位ツアーとなる「S.ONE」には、ランキング上位の “S.ONEプロ選手” のみ参戦が可能。しかし、ツアー終了後に規定ランキング以上でなければ、翌シーズンは下位の「S.TWO」に降格となる。

一方、「S.TWO」では上位S.ONE入りを目指す “S.TWO選手” らがランキングを争うことになるが、ここは全てのプロ選手がエントリー可能なため、S.ONEの残留が危ういランキング下位選手と、上位クオリファイを狙うS.TWO選手らの熾烈な争いが予想される。

S.ONE ツアーについて

S.ONEツアーは通常のランキング戦と、そのランキング上位者が出場可能なグランドファイナルを開催。
ランキング戦上位者は、グランドファイナルの出場権と併せて、翌シーズンのS.ONE残留も確定となる。

S.ONEランキング戦、出場選手

種別S.ONEプロ選手シード選手合計
ショートボード男子29736
ショートボード女子13518
ロングボード男子22224
ロングボード女子10212

※ツアースケジュールのうち、最終戦と特別戦を除く試合(3~5戦)を「ランキング戦」とする
※ランキング戦を対象としたツアーランキングにより、翌シーズンのS.ONE残留またはS.TWO降格を決定
※各カテゴリ毎に、ワールド/スポンサー/ローカルシード枠を設定。アマチュア選手がシード枠で出場した場合、規定ラウンドを勝ち上がることでプロ登録権利を獲得する(S.ONEランキングは対象外)。

S.ONEランキングの計算方法(翌シーズンのS.ONE残留 / S.TWO降格)

種別S.ONE残留S.TWO降格
ショートボード男子1811
ショートボード女子85
ロングボード男子166
ロングボード女子64

1. 対象試合の獲得ポイントのうち、最も低い1戦をカットした合計ポイントを比較
※対象試合が3試合以下の場合は全戦の合計ポイントを使用
2. 同点の場合、カットした1戦を加算した総合計ポイントを比較
3. 総合得点が同点の場合、1戦ごとのポイントを最高得点から順に比較
※すべて同順の場合、ランキングは同位となり、シード枠やS.ONE / S.TWOクオリファイ枠は過去年度の順位を基準に決定

来シーズンもS.ONE残留が確定した選手のみが、最終戦となる「S.LEAGUE Grand Finals」へ出場可能。ランキング戦との結果を合わせて、最終ランキング=グランドチャンピオンが確定する。

ツアーマネージャー田中樹氏 Photo: THE SURF NEWS

S.TWO ツアーについて

S.TWOツアーは全試合がランキング戦となり、およそ5戦~を予定。ツアーランキングの上位者が翌26-27シーズンのS.ONEディビジョンへ昇格する。

※ランキング計算方法は、S.ONEと同様

S.TWOランキング戦の出場選手

種別出場範囲
S.ONEプロ選手S.ONEツアーに加えS.TWOランキング戦にも出場可能(ただし一部の合同大会を除きS.ONEランキングには反映されない)
S.TWOプロ選手S.TWOランキング戦全戦に出場可能
アマチュア選手プロクローズド大会を除く「オープン大会」に出場可能(ラウンド1からの出場)

アマチュア選手のプロ合格基準

S.TWOオープン戦やS.ONEシード枠に出場するアマチュア選手は、それぞれの規定のラウンドを勝ち上がることでプロ登録の権利を獲得する。プロ登録後は、S.TWOプロとしてツアー参戦が可能となる。

シード選手

S.TWOツアーのシード枠は以下の通り。NSSAシード枠は、既に小松凛輝、原田紫、宍倉泰人、大庭風美の4名に確定。

種別スポンサー/ローカルシードNSAシードNSSAシード
ショートボード男子221
ショートボード女子221
ロングボード男子211
ロングボード女子211

2025-26 シーズン スケジュール(暫定)

2025-26シーズンのツアースケジュールは暫定的ながら以下を発表。S.ONEの開幕戦は北海道・浜厚真。S.TWOは千葉・井戸野浜海岸(通称、旧かんポイント)にて開幕する。

北海道のサーフィンコミュニティHSAを代表し、北海道初のJPSA公認プロロングボーダー大宮丈治氏も登壇「北海道を代表して、大会運営・選手受け入れ等をしっかりサポートしたい」Photo: THE SURF NEWS

S.ONE TOUR スケジュール

試合名開催日開催地
S.ONE ショートボード/ロングボード #125′ 7月第2週北海道 浜厚真海岸
S.ONE ショートボード #225′ 8月第2週未定
S.ONE ショートボード #325′ 8月第4週未定
S.ONE ショートボード #425′ 10月第4週未定
S.ONE ショートボード #526′ 2月~3月未定
S.ONE ロングボード #225′ 7月末未定
S.ONE ロングボード #325′ 9月末~10月初旬未定
S.ONE ロングボード #425′ 11月後半未定
S.ONE ロングボード #526′ 3月~4月未定
GRAND FINALS26′ 4月~5月未定

S.TWO TOUR スケジュール

試合名開催日開催地備考
S.TWO ショートボード/ロングボード #125′ 6月第3週千葉県 井戸野浜海岸
S.TWO ショートボード #225′ 8月第4週未定
S.TWO ショートボード #325′ 9月第2週未定
S.TWO ショートボード #425′ 12月初旬未定※S.TWO ロング#5と合同開催予定
S.TWO ショートボード #526′ 2月~3月未定※S.ONE #5と合同開催予定
S.TWO ロングボード #225′ 8月末未定
S.TWO ロングボード #325′ 9月初旬未定
S.TWO ロングボード #425′ 11月後半未定※S.ONE #4と合同開催予定
S.TWO ロングボード #525′ 12月初旬未定※S.TWO ショート#4と合同開催予定

特別戦

・Legend Pro Invitational(開催検討中)
・Asia Challenge(25-26 S.ONEツアー終了後に1戦を開催予定)
・Team Challenge(25-26 ツアーシーズンに1戦以上を開催予定)

※試合数、未発表大会の会場、詳細日程は調整中

来シーズンより2部制での開催となる「S.LEAGUE」のプロサーフィンツアー。これから終盤戦となる24-25ツアーランキングでは、すでにショートボード男子20名、女子8名、ロングボード男子8名、女子2名がグランドファイナルへの出場が確定。最終ランキング結果をもって、来季S.ONE入り選手も確定となる。現在ランキング等の詳細はS.LEAGUEツアーランキングをチェックして欲しい。その他詳細情報はオフィシャルサイトにて。

S.LEAGUE
https://sleague.jp/

日本サーフィン連盟(NSA)副理事長の佐藤正麗穂氏「一緒にオリンピックにも行っていただいたコーチもいる中、選手たちを世界に向けて強化できるのはありがたいこと。アマチュアの選手がプロの中で育っていくことを応援したい」Photo: THE SURF NEWS
日本学生サーフィン連盟(NSSA)代表理事の長岡新一郎氏「昨年はNSSAから2名のシード枠をいただき、1名が見事プロ資格をいただくことができた。これは学生にとって大きな励みになり、次へつなげる動機付けとなっています」Photo: THE SURF NEWS
日本プロボディボード連盟(JPBA)理事長の前山剛志氏「今シーズンの最終戦にて男女8名ずつの選手が参加できとても光栄。ボディボードを通じてサーフィン業界を盛り上げたい」Photo: THE SURF NEWS
大野修聖氏「少しずつではありますが、サーフィン業界がひとつになり、後退せず、より良く先に進んでいけていると感じています。北海道から沖縄まで、地域とつながって、日本の文化と波を現場や世界にも見てもらいたい」Photo: THE SURF NEWS

(THE SURF NEWS編集部)

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